<アンケートの目的>
現在、文化庁では、著作権法の改正の1つの重要問題として、コンテンツの創作や利用に大きな影響を与える可能性のある、「日本版フェアユース」の導入についての議論がなされています。今年はこの日本版フェアユースを導入するか否かを決めるとても大事な年です。
そこで、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン(CCJP)では、実際に広く創作活動やコンテンツの利用に関わっているクリエイターやユーザーの方の意見を集めて、この議論に反映させるために、日本版フェアユースに関連する問題についてのアンケートを実施することにしました。
・集計期間:07月24日(金)から 08月17日(月)17:00まで
>>> アンケートに答える
<フェアユースとは?>
フェアユースとは、分かり易くいうと、作品(著作物)の利用が「フェア」であると思われる一定の条件に当てはまる場合には、その作品について権利を持っている人(著作権者)の許可をもらわなくても、合法に利用ができるという制度のことです。
現在の日本の著作権法では、例えば、教育のための教室内での利用ならば許されますが、教育目的でも学校のウェブサイトで公表するのはダメです、などといったように、著作権者の許可をもらうことなく利用ができる場合について、具体的な状況や利用方法を細かく定めています。しかし、世の中には新しい利用方法が次々に登場しますし、その中には、著作権者の許可をもらわなくても利用できたほうがよいものもあるかもしれません。
日本版フェアユースが導入されると、いま著作権法で具体的に定められていない利用方法でも、一定の要件をみたすフェアな内容である場合には、著作権者の許可をもらうことなく利用できる可能性が出てくるのです。(どのような要件がフェアなのか、についても、まだ議論中です。)
その一方で、著作権者の許可をもらうことなく利用できる範囲を増やしてしまうと、著作権者が嫌だと思っているような利用をされてしまうこともあります。また、どのような利用がフェアで、どのような利用がフェアでないのかについての予想も立てづらくなる場合があります。
このようなメリットとデメリットを考慮した上で、どんなフェアユースが望ましいのかについて議論がされています。
> 資料:日本の著作権法と権利制限の一般規定(いわゆる「日本版フェアユース」)について
<このアンケートに参加してほしい人>
フェアユースが導入されるかどうかは、普段から創作活動をしている人はもちろん、ひろく日常的にコンテンツに接している人全員にとって、大きな影響があることです。例えば、ブログを書く、デジカメで写真を撮る、イラストを描く、プログラムを書く、動画や音楽を作る、掲示板にコメントを残す…などなど、日常で著作権と関係のあることを数えだすときりがありません。
また、コンテンツを作るときに他の人のコンテンツをどのように利用するかという場面だけでなく、自分が作った作品が他の人にどのように利用されるのかという場面も考える必要があります。
ふだん、みなさんがコンテンツを作り利用する時に、どのような感覚を持っているかについて、意見を集める機会はなかなか多くありません。このアンケートでは、ひろくみなさんの意見を聞かせてほしいと思っています。今回のアンケートの結果は集計して文化庁の審議会へ提出する予定です(また集計結果もCCJPホームページにて公開予定です)
みなさんの声を文化庁に届けるために、どうぞご協力ください!
・集計期間:07月24日(金)から 08月17日(月)17:00まで
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NPO法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン事務局