Mike Winkelmann (別名: beeple)のアートとEvery Dayについて

Jennie Rose HalperinJennie Rose Halperin

January 18, 2018

Beeple(Mike Winkelmann)は、ビデオアートやデザインワークの作品をCCライセンスの下で無料で提供しているグラフィックデザイナー、アーティスト、映像作家です。Winkelmannは過去10年間、毎日「Everydays」シリーズとして作品をリリースしており、現在では3000を超えるCGIの絵と映像作品のアーカイブとなっています。彼の作品は他のジャンルでも人気で、CCライセンスで提供されている彼の数百に及ぶVJループは、マッシュアップを求める電子音楽の作曲者やアーティストに人気です。

Winkelmannのショートフィルムは様々なフェスで上映され、彼のCCライセンス付きのイラストや絵はSkrillex、Amon Tobin、Tiëstoといったアーティストにも使用されています。彼は現在Flying LotusのBrainfeederレーベルで作品をリリースしています。

Winkelmannの作品はBeeple-CrapInstagramTumblrVimeoで見ることができます。

あなたは人気のあるレーベルの、多様なジャンルにおいて成功したアーティストですが、VJループや他の素材をCCライセンスのもとでリリースし続けています。どのように2つの創作のモードのバランスをとっているのでしょうか?なぜ作品をコモンズへリリースするのでしょうか?そもそもCCライセンスを利用しはじめたきっかけはなんだったのでしょうか?

作品を作って無償で提供することは、なぜかはわかりませんが私にとって自然なことなのです。力を注いで作り上げたものは、できるだけ多くの人に見てもらいたいので、それを実現するためには無償で提供することが最も簡単な方法なのです。

もちろん、私もみんなと同じように家族がいて払わないといけない請求書もあり、制作した作品に対してお金を請求したい気持ちもよくわかります。しかし私の場合は、フリーランス(個別契約)の制作と、純粋に個人的な制作作品を無料でリリースすることとの区別ができています。


ANGULAR (loop) by beeple ライセンス:CC BY 3.0 非移植版

懐疑的な人がCCライセンスに関して話すときに、「無料で同じものが手に入るのにお金を払う人がいるのか?」という疑問が投げかけられることがあります。あなたはこれに対してどのように返答しますか。CCライセンスを使い続ける理由はなんですか?個人アーティストとして、どのようにして無償/アトリビューションモデルと有償モデルのバランスを保っているのでしょうか?

アート作品を金銭的に評価することは大変興味深いテーマだと思います。需要と供給の問題に収束する側面もあると思いますが、コストをかけずにコピー可能なデジタル作品においてはより複雑です。正直、「正しい」答えというのはないと思いますが、個人的には両方の立場が成立するでしょう。ほとんどの人が、無料で手に入れられるものに対してお金を払わないというのは明らかにそうなのですが、そうではない事実が存在するのも確かです。例えばPatreonのように、自分が気に入った作品の作者にお金をあげるサイトなども存在します。人々は作品にもっと集中すべきなのに、ビジネス化することに集中しすぎていることも時にあると思います。

私のデジタル作品については有料モデルといったものはありません。お金を受け取って行う制作は、わたしの場合は全て個別契約(フリーランス)の仕事です。今はそのように割り切ることを好んでいます。


“Miami” From Everydays by Mike Winkelmann

「Everydays」が11ラウンド目に入り、毎日ひとつの作品を完成させてきた結果、オリジナル作品が3500を超えました。このプロジェクトの原動力は何で、11年間でどのように変わりましたか?これまでに学んだこと、そしてこれから変えていきたいことは何ですか?

10年間のeverydays は、去年の5月に、一日たりとも欠かすことなく10年目が終わりました。このプロジェクトの主な目標は絵の上達でした。最初に始めた時は、絵をもっと上手く描きたかったのです。1年間描いたら、かなり上達したのです(間違いなくまだ下手でしたが)。同時に、このプロジェクトが、新しいテクニックを学んで継続的に上達していくための強力な方法であると感じました。

正直なところ、この10年間であまり何かが変わったということはありません。このプロジェクトから、絵が著しく上達し、多くの恩恵を得ましたが、私の技術は求めているものとはまだかけ離れています。まだまだフォーカスしたい領域がたくさんあるので、やめることは当分ないでしょう。


“VICEMOON” from Everydays by Mike Winkelmann

InstagramやFacebookといった、より視覚的でバイラルな(拡散する)ソーシャルメディアは、あなたの活動をどのように変えましたか?個人アーティストとして成長する過程で、ほかのプラットフォームをどのように活用してきましたか?

これらのプラットフォームは、特に私が作るような作品を多くの人々に届けることに大いに役立っています。小さ目で利用しやすい絵や短いVJクリップを一日に一作品投稿していますが、媒体がそれらにとても適していることを、とても幸運に感じています。これらのプラットフォームを活用して、それぞれの利用者のニュアンスを理解することが大切です。一方、のめり込み過ぎて時間を奪われてしまう可能性もありますから、これらのプラットフォームでプレゼンスを保ちつつ、時間をかけすぎないバランスを維持する必要があると思います。


CLEANROOM (loop) by beeple (video) and Justice (audio) ライセンス:CC BY 3.0 非移植版

現在取り掛かっているプロジェクトで最も刺激的なものはなんですか?どのようなプロジェクトがお好きですか?

最近はVRとARの作品に取り掛かっており、とてもワクワクしています。これらは当然新しいフォーマットで、決まり事も少ないので、創作しながら、いろいろな発見があります。everdays、VJクリップ、ショートフィルムの制作も継続しています。私は同じことをしているとすぐに飽きてしまうので、幅広いメディアを用いて制作することで、とても楽しんでいます。

このブログ投稿はJennie Rose Halperinによる”Art and the Every Day with Mike Winkelmann (AKA beeple)” を一部変更し、翻訳したものです。

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(担当:豊倉)