東京都現代美術館「こどものにわ」展で写真撮影と写真の利用を許可する試み

7月24日(土)より東京都現代美術館にて開催中の「こどものにわ」展(~10月3日まで)において、写真撮影と写真の利用を許可するにあたりCCライセンスが採用されています。すでに六本木の森美術館では昨年より同様の取り組みが行われていますが、国内の公立美術館では初。

「こどものにわ」は、乳幼児から大人まで楽しめる体感型・参加型の作品がいっぱいの小さなお子さんの美術館デビューにピッタリの展覧会です。小さなこどもの視点や身体感覚、心の動きを通してとらえた美術世界を、周りの大人が共有・あるいは追体験することで、年齢層の異なる他者とのコミュニケーションや、人と美術の関係を再考・再発見するような機会を創出します。
美術館公式サイト「展覧会概要」より抜粋

これまで日本の美術館で行われる展覧会は、子供にとっては静かにしなければならない退屈な場所、また子供を連れた大人たちにとっても気を使うことが多く、なかなか足を運びづらい印象がありました。そこで、ご自身も小学一年生の男の子の母である担当学芸員の難波祐子さんが、子供やその親たちが楽しみながらアートに触れられる展覧会をと、4年がかりの構想を経て実現されたのが今回の「こどものにわ」です。

実際に触って動かすことができる作品も多く、ただ展示された作品を観るだけという一方通行ではなく、主体的に関わっていけるという点が特徴です。さらに写真撮影が可能ということで、親子の記念として残り、子供にとっても印象深い体験となることでしょう。

撮影した写真は「クリエイティブ・コモンズ表示ー非営利ー改変禁止2.1日本」のCCライセンスで自由に利用することができます。くわしくは、同展の写真撮影に関してのご案内を参照ください。

今やブログやツイッターなどウェブ上の口コミの効果はこうした展覧会やアーティストの活動においても例外ではなく、アートの業界における新しい広報の在り方を考える上でも興味深い試みです。

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(作者:大巻伸嗣)

24日に行われたオープニングレセプションの様子で
(作者:出田郷)
24日に行われたオープニングレセプションの様子です。

体験型の作品も多いのが特徴です。
(作者:KOSUGE1-16)
体験型の作品も多いのが特徴です。