Safecast:ガイガーカウンター・ネットワーク

safecast

セーフキャストは、2011年3月の福島第一原発事後の直後、自分たちの身の回りの放射線量をより正確に、細やかに把握したいという人々のニーズから生まれた放射線測定ネットワークです。集められた放射線データは、誰もがアクセスできるよう、CC0のパブリック・ドメイン下でインターネット上に公開されています。2012年1月時点で、8ヶ月間で約125万個のデータ・ポイントを集め、CC0ライセンスにて6枚(日本語版3枚)のマップを提供しています。

放射線量データは、セーフキャストのウェブサイトでマップや生データの形でみることができます。ヤフージャパンの放射線情報でも、セーフキャストと慶応大学の地球環境スキャニングプロジェクトが共同で収集した固定測定器のデータによるマップが参照できます。データ測定には、移動・固定両方の測定器が使用されていますが、センサーを統一することでデータの整合性が保たれるようになっています。

セーフキャストは、福島原発事故後から一週間後、アメリカや日本に滞在していた発足メンバーたちの放射線情報の不足についてのメールのやり取りから誕生しました。放射線測定器の技術面やマッピングなど、さまざまな専門性を持った人たちがインターネットを通じて集まり、Kickstarterを通じたキャンペーンで当初の運営資金を確保しました。現在、セーフキャストの測定器の開発やウェブサイト、データベース構築、実際の測定など、さまざまな面で Tokyo Hacker Spaceのメンバーをはじめとする100人超のボランティアが活動しています。放射線量マップの範囲は世界に拡大する計画で、日本以外での計測もすでに始まっています。

セーフキャストのすべての生データはCC0のパブリック・ドメイン下にあり、その他の写真や文章などのコンテンツはCCBYNC下で利用可能です。

参考:

・米クリエイティブ・コモンズのブログ記事(英語) http://creativecommons.org/weblog/entry/30627
・20118月に東京で行われたセーフキャストのイベント動画 http://www.ustream.tv/recorded/16459403
・セーフキャストのデータがCC0で公開されている理由について http://blog.safecast.org/ja/2011/09/the-legal-versus-ethical-reasoning-behind-using-cc0-for-safecast-data/
・セーフキャストについてのラジオインタビュー(英語、テキストあり) http://spectrum.ieee.org/podcast/geek-life/hands-on/crowdsourcing-radiation-monitoring
・Vimeoのセーフキャストの動画ページ http://vimeo.com/safecast/videos