UNESCOとCOLが高等教育に向けたオープン教育政策文書を発表

昨年11月、UNESCOと*Commonwealth of Learningが連帯して「高等教育においてのオープン教育リソース(OER)・ガイドライン」を発表しました。このガイドラインの目的は“政府と機関における決定権を持った人々に、体系立てられた生産・適応・OER利用への投資を促し、これらを高等教育の主流へ取り込むことでカリキュラムと教育内容を向上させ、さらにはコスト削減を勧める”というものです。

このガイドラインの中で、UNESCOとCOLはOERについて次のように言及しています。“オープン教育リソースとは、パブリック・ドメインや(クリエイティブ・コモンズのような)オープン・ライセンスで公開された、教えるため・学ぶため・もしくは研究の資料である。これによって、現場に立つ人々と出資者から成るコミュニティーは、上質で局所的に共通点のある教える側・学ぶ側の双方をサポートするため、法的かつ自由に資料を複製・適応・共有することが可能になる。”

そしてこのガイドラインでは、政府・高等教育機関・教職員・学生・制度の整った保険会社・認証評価・大学表彰機関を含む高等教育関係者が、レベルの高い教育をサポートするにあたり、どれほどOERの将来性が有益なものかが述べられています。

さらに、今年開催される世界OES会議までのプロセスの情報公開を行なう役割も担っています。このイベントはUNESCOとCommonwealth of Learningによって組織されており、the William and Flora Hewlett財団からもサポートを受けています。会議の目的は3つ。1) UNESCO/COLによるOER政策ガイドラインの促進 2)OERに対する政策・構想・専門家の中で最も優れた実践例の共有 3) 政府にOERの発展と利用をサポートするよう求める、2012年パリ・OER政策宣言の発表

この度のUNESCO/COL政策公文書はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC: 表示-継承3.0 非移植のもと公開されています。

*Commonwealth of learning– 英連邦諸国の政府間組織。バンクバー(カナダ)に本部を置き、1988年の創設よりオープン・ラーニングと遠隔教育改善について検討を行っている。

原文: UNESCO and COL released open education policy document for higher education
http://creativecommons.org/weblog/entry/30073
公開日時: 2011年11月1日
BY Timothy Vollmer (Policy Coordinator)