この『Steal This Film』という映画は、ファイル共有の世界について興味深い意見を与えている。このドキュメンタリー映画は、ファイル共有、いわゆる「海賊」を見事な観点で描写し、そして世界で最も悪名高きBittorrent(訳注:Bittorrentは有名なP2Pソフトウェア)のトラッカーである(tracker)「The Pirate Bay」と、それにまつわる動向に焦点を当てる。
『Steal This Film』の興味深い点は2つある。第一にファイル共有という考えに対して、深い洞察を示している。そしてそれは、町中の一般的なユーザーから「The Pirate Bay」の背後にいる率先して開発に関連した人々まで、さまざまな異なる背景を起点にしている点である。
そして第二に、このドキュメンタリー映画は低予算で製作され(オープン・ビジネスはこれについてより詳しく書いている)、「古いメディア」はファイル共有に関して、正当な評価をしていなかったと感じている人々によって製作された点である。
製作者が自らのサイトで次のように述べている。「ネットを理解せず、P2Pを自分たちの生計を脅かす存在であるとみなした「古いメディア」連中によって製作されたドキュメンタリー番組がいくつかあった。彼らには、ファイル共有の動向について積極的に扱う理由もなかったし、明確に分析するキャパシティーもなかった。私たちは、ある方法でこの巨大な動向を調査しえる映画を作りたかった。その方法とは、私たちを興奮させ、引き込み、そして最も重要なのは、私たちが建設的だと認めているものやファイル共有者とアーティスト達(しばしば一緒だったりする)が抱く、創造性の未来のため必要な建設的なビジョンに焦点を当てたことだ。」
この映画はクリエイティブ・コモンズのライセンスのもとでリリースされていない。むしろ映画のタイトルにもあるように、製作者は自由にファイルを共有し、ダウンロードできると宣伝している。P2Pやファイル共有に興味があるすべての人々にとって、この映画は面白いドキュメンタリーである。
オリジナルポスト:Steal This Movie!(2006/9/1)