iSummit報告:Cシャツ・ワークショップ


C-shirt presentation, BY: jonsson


Urs in C-shirt, BY: jonsson


C-shirt project, BY: chiaki0808

「Cシャツ」とは、TシャツのデザインをCCライセンスで共有し、自由にリミックスしあって出来上がる新しいデザインを、ドロップ・シップ・サービスで印刷/発送できるサービスの名称です.

Cシャツはまだデモ段階にあるサービスで、2006年9月の東京で行われたCCJPのシンポジウムで最初に発表されてから、Microsoft REMIXやロフトワークのクリスマス・イベントなどで数回ワークショップを行ってきました.

iSummit 2007では、筆者(ドミニク・チェン、CCJP)とCシャツの基盤エンジンであるウェブサービス「NOTA」を開発している洛西一周と共同で「30分でTシャツ・デザインをリミックスする」というワークショップをクロアチアはドゥブロヴニクの会場で主催しました.必要なものはウェブ・ブラウザとネット接続のみ.10数名の参加者たちは、ロフトワーク登録クリエイターであるrujirushiさんがiCommonsのウェブ・マガジンの表紙のためにCCライセンスで提供したイラストを自由にカットアップし、各々のデザインを作成しました.

そして、クロアチアには提携できるドロップ・シップ・サービスが見つからなかったので、CCJPチームでその晩にデザイン画像を印刷してまっさらなシャツにプリント転写し、翌日参加者たちに納品しました.実際にシャツになって手渡された参加者たちは一様に「リミックスしたデータが、モノとなって手に取れるのは分かりやすいし、嬉しい」という反応をしていました.

このように、ディスプレイの上だけではなく、実際に身の回りの生活品として使えるようになるところまでを含むリミックスという文化がCCの周りでも今後増えていくでしょう.たとえばFlickrには4000万件ほどの写真がCCライセンスで公開されていますが、MOOというサービスを使えばそうした写真を自由に使ってメッセージ・カードや名刺を簡単に作成することができます.読者の皆さんもなにか良いアイデアがあれば、CCライセンスで情報共有をするビジネスを開始してみてはいかがでしょうか?

#現在、Cシャツのワークショップを国内でも再び展開するように検討していますので、詳細が決定すればまた報告します.

文責:Dominick Chen