理研のデータベースがCCライセンスも適用可能な形で公開

 理化学研究所がこのほど、理研サイネス(https://database.riken.jp/sw/view)を活用して、主要国のマウス表現型データを集約した国際ポータルサイトの共同構築に着手し、そのサイト上で、データを国際的に共有するプロジェクトに着手しました。データライセンスについては、公式にCreative Commons(クリエイティブ・コモンズ)のライセンス(パブリックドメインの宣言も含む)の採用を決定したとのことです。


 科学データの共有は、近年、科学界でのひとつの流れになって来ています。理研のプレス・リリースでも「表現型データは、多面的な観察結果を記録した複合データで、データ量も膨大です。加えて、調べるべき遺伝子の数も多く、単独の研究機関では対処しきれない事態が世界中で生じるようになりました。「役割分担」と「データ共有」に向けた国際的な連携が、その問題解決のための鍵とされていますが、用語や定義、データフォーマットの不統一などが、そうした連携を阻んでいました。」と記載されています。このようなデータ共有において、クリエイティブ・コモンズの提供するルールが、ライセンス面での統一化に貢献できれば嬉しいです。

 ちなみに、米国で特に科学的なデータの共有に取り組んでいるクリエイティブ・コモンズのプロジェクト、サイエンス・コモンズ(http://sciencecommons.org/)では、データの共有については、その後のデータ共有を最も効率的に進めるという観点から、パブリックドメインを推奨しています(http://sciencecommons.org/resources/faq/database-protocol/)。これからの、このマウス表現型データの共有化がどのように進んでいくか、楽しみですね!