パブリックドメイン

国立図書館・博物館がCC0ライセンスでデータを公開

Open Data Stickers” / Copyright and related rights waived via CC0 by jwyg

Open Data Stickers” / Copyright and related rights waived via CC0 by jwyg

ここ数ヶ月、CC0ライセンスはデータの分野、特にGLAMデータ(ギャラリー、図書館、アーカイブ、博物館の頭文字をとってGLAMと呼ばれます)においてますます評価が高まっています。スペインとドイツの国立図書館は、CC0パブリック・ドメイン・デディケーション・ツールを利用し、書誌データを公開しました。これがどれだけ意味のあることか、ここで少し説明したいと思います。CC0ライセンスでデータを公開するということは、データを効果的にパブリック・ドメインにし、そのデータが活用される可能性を広げるために、図書館が全ての著作権を放棄するということを意味します。さらに、それらのデータはLinked open dataとして公開されています。つまり、これらのデータはウェブ上で様々なソースからのデータをリンクでつなぐことを可能にするRDF(Resource Description Framework)として公開されているのです。

スペイン国立図書館は、データ・ポータル: datos.bne.es.をつくり出すため、Ontology Engineering Group(OEG)と手を組みました。このデータ群へはhttp://www.bne.es/es/Catalogos/DatosEnlazados/DescargaFicheros で直接アクセス可能です。

そして、ドイツ国立図書館(別称:Deutsche Nationalbibliothek(DNB))はここでCC0を利用し、Linked open dataとして文書を保存しています。CCドイツでもこの動きを報じており、英語版はOpen GLAMに掲載されています。

関連して、NYのメジャーな博物館であるスミソニアン・クーパー・ヒューイット博物館も、文書化されたコレクションの60%を、CC0でパブリック・ドメインとして公開しています。このデータ群はGithubで公開されています。詳しくは http://www.cooperhewitt.org/collections/dataをご覧ください。

先日アップデートしたFAQを含め、クリエイティブ・コモンズとデータについて詳しく知りたい方は http://wiki.creativecommons.org/Dataで詳細をご確認いただけます。

原文: National Libraries and a Museum open up their data using CC0
http://creativecommons.org/weblog/entry/31853
公開日時: 2012年3月12日
BY Jane Park (Communications Manager)

ビデオ: Europeana 2011年ハイライト

これまでにもCCJPでは電子図書館ポータルサイトEuropeanaについてのお知らせをブログに投稿してきましたが、今回はこのEuropenanaより2011年のハイライト映像が届きましたのでご紹介したいと思います。

Europeana 2011 Highlights from europeana on Vimeo.

2012年になり早1ヶ月が経ちました。新年にも慣れ、来年について考え始めるこの時期、皆さんには昨年のEuropenanaの活動について短くまとめたハイライト映像をご覧頂きたいと思います。多くの新しいエキサイティングな功績を納めることのできた2011年は、Europeanaにとって多忙な1年でした。残念なことにその全てを映像にすることはできませんが、可能な限りお伝えしたいと思います。

私たちは皆さんがこの映像を楽しみ、歓び・幸せ・成功で満たされる2012年をお過ごしになることを心より願っています。

そしてEuropenanaにとっても、2012年がより良い年でありますように。今後もEuropenaにご期待ください。

原文: Video: Europeana 2011 Highlights
http://blog.europeana.eu/2012/01/video-europeana-2011-highlights/
公開日時: 2012年1月13日
BY Neil Bates (Junior Marketing Specialist)

(このCCJPによる翻訳記事はCC:表示-継承 非移植3.0ライセンスで公開しています)

Open Knowledge Foundationによる面白いパブリック・ドメイン作品発見の手引き

Bibliotheca Buloviana (Ausschnitt) / Georg Daniel Heumann / Public Domain

Bibliotheca Buloviana (Ausschnitt) / Georg Daniel Heumann / Public Domain

*Open knowledge Foundation(OKF)はオンライン上で公開されているおもしろいパブリック・ドメイン(PD)作品を見つける第一歩として、有効な手引きを発表しました。10分もあればざっと読む事ができるこの手引きには、 PD作品がどこで見つけられるか、Europeana・インターネットアーカイブ・Project Gutenbergといったウェブサイトを含むオンライン・コレクションへの便利なリンク、それに付随した説明も書かれています。また、クリエイティブ・コモンズに対して多くの言及がされており、あわせてパブリック・ドメイン・マークCC0パブリック・ドメイン・デディケーションといったCCツールに関連した簡潔な説明も書かれています。パブリック・ドメイン・レビューでの全掲載記事と同様、この手引きはCC BYのもとリユース可能です。

この機会に是非、お気に入りの作品を見つけてみてはいかがでしょうか?

*Open knowledge Foundation- 2004年にイキリスで創設された非営利団体。オープン・コンテンツやオープン・データなど含め、知識のオープン化を促進している。

原文: Guide to Finding Interesting Public Domain Works Online by the Open Knowledge Foundation
http://creativecommons.org/weblog/entry/31431
公開日時: 2012年1月25日
BY Jane Park (Communications Msnager)

ヨーロピアナ(Europeana)、全てのメタデータをCC0ライセンスで公開する新たなデータ交換協定を採用

ヨーロピアナ(初めて世界的にパブリック・ドメイン作品のためのパブリック・ドメインマークを導入したヨーロッパの大規模な電子図書館ポータルサイト)はこの度、新たなデータ交換協定を採用しました。データ提供者とアグリゲーターが2011年末までに移行するこの協定によって、ヨーロピアナは何百万もの文化的な作品のメタデータをCC0 public domain dedicationライセンスを使用し、パブリック・ドメインで公開することができるようになりました。これにより、ヨーロピアナ・ポータルでアクセス可能な文化作品全てのメタデータ(この協定が採用される以前のものも含めて)は自由に二次利用することができます。

さらにこの新しい協定において、データ提供者は公開するデータが間違い無くパブリック・ドメインに属する事を可能な限り適切に確認するよう義務づけられています。去年10月、ヨーロピアナはポータルを通して共有されている著作権の存在しない作品に対して、PDM(パブリック・ドメイン・マーク)を標準で用いる計画を発表しました。これはオンライン上で共有されている作品は全て権利情報が表示されていなければならないというEUの取り組みにおいて重要な基盤の役割を果たしています。

また、ヨーロピアナは利用者に対して”全てのメタデータソースの帰属情報を積極的に認識・付与することを求める、法的拘束力をもたない利用ガイドラインを公開しました。

今回のニュースはCCやオープン・カルチャーにとって非常に素晴らしいものです。詳しくはDeta Exchange Agreementをご覧ください。オープン化の流れをより広く実現していくであろうヨーロピアナに今後も注目です。

(原文:http://creativecommons.org/weblog/entry/29133

パブリック・ドメイン・レビューのウェブサイトが開始

By Dr Julius Neubronner (Public domain), via Wikimedia Commons

By Dr Julius Neubronner (Public domain), via Wikimedia Commons

学者、作家、アーティストの方々が、パブリックドメインの作品(映画・写真・楽曲など)を紹介するウェブサイト“The Public Domain Review”が始まりました。このサイトではパブリックドメイン作品に関する背景、文脈、歴史や評論が記述されています。すでにいくつかの記事が投稿されており、今後も毎週更新される予定です。なお、レビュー記事は一般公募からも受け付けています。

“このサイトは利用者に広大なパブリックドメインの世界に足を踏み入れてもらうための入り口となることを目的としています。あまり世に知られていない芸術作品に触れてもらうと同時に、より有名な作品についても様々な角度からの新しい考察を提供していきます。”

投稿された記事はWikimedia CommonsThe Internet ArchiveFlickr’s The Commons他のサイトに収蔵されているパブリックドメイン作品に焦点をあてていますが 、全てのレビューはCC:BY 3.0ライセンスで公開されており、今後もオープン化の流れを象徴する魅力的なサイトの1つとして多くの人々をひきつけるでしょう。

是非この機会に随時更新をお知らせするアドレス登録、あわせてTwitterもチェックしてみてください。

(原文:http://creativecommons.org/weblog/entry/28564