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音楽配信サイトmF247がCCライセンスに対応

株式会社に・よん・なな・みゅーじっくhttp://www.247music.co.jp/が運営する音楽配信サイト「mF247」が9月13日よりCCライセンスでの楽曲提供および楽曲のアップロードに対応しました。

同サイトでは、アーティスト自身がCC基本ライセンスの6種類に加え、音楽の共有に特化したサンプリング・プラス・ライセンスを選択できる仕様になっています。ライセンスはmF247サイト上でダウンロード可能なmp3データに適用されます。

mF247のように著名なネット音楽レーベルがCCライセンスを採用したことで、日本における音楽共有にも新しいムーブメントが起こることが期待されます。

CCについて:
http://www.mf247.jp/information/cc.html

mF247 プレス・リリース:
http://www.mf247.jp/company/content/news_detail_ver27.html

CCライセンスで書籍が販売「CONTENT’S FUTURE」

翔泳社さんから「CONTENT’S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ 」(小寺信良×津田大介)という書籍が発売されました。この書籍にはCCライセンスが適用されています。「CONTENT’S FUTURE」に適用されるCCライセンスは「表示 – 非営利 – 改変禁止 2.1」(日本)です。

翔泳社さんのプレスリリースによれば、CCライセンスを適用することにより「書籍をテキストコンテンツとして積極的な再利用を促進させるとともに、新しい時代のライセンスのあり方を模索」し、「例えば勉強会などで本書のコピーを参考資料として使用することが、著作権者などの許諾を得ることなく、自由に行うことができ」ることになります。

本書は、2名の著者と9名の識者の対話集であることから、書籍のプロモーションにYouTubeを利用するというのもとてもおもしろい試みです。詳細は、本書の公式ブログで告知されるそうなので、楽しみに待ちましょう。

今日は、本書の刊行を記念したトークショーが午後7時からリブロ池袋店で行われる予定で、まだ若干席があるようなので私も行きたいのですが、午後8時からCCJPの定例事務局mtgがあるので、残念ながらトークショーには行けそうにありません。トークショーの後で懇親会もあるようなので、mtgを早く終えて懇親会だけでも行きたいなぁと思いつつ、このエントリーを書いています。

(igi)

iSummit報告:著作権管理団体との対話

iSummitのリーガルDayには、CISACDavid Uwemedimo氏(法務・政治及び戦略部門のディレクター)が講演をしてくださいました。これは、2007年5月末に行われたCISACの著作権サミットでのディベートにレッシグ教授が出席したことの、言わばお返しとして、クリエイティブ・コモンズなどのオープンな著作権の動きのサミットであるiSummitに、今度はCISACの方が来て下さった、という流れです。

CCと著作権管理団体は、特にヨーロッパで対話をずっと続けており、CCフランスやCCオランダの人たちは、1年以上も、自国の著作権管理団体やCISACと、非公式なやり取りをしてきました。レッシグ教授は、David氏を紹介するに当たり、「著作権管理団体とクリエイティブ・コモンズの間での著作権の理解において、根本的な違いはない」ので、いままでの非公式な対話を「より活発にし、前進させる」ために、今日はCISACからスピーカーを招いた、と経緯を説明しました。両者ともに、著作権者がいろんな意味で、正しく報われることを期待している。そして、その上で、どのように創作性を高めるか、そこに向かって両者が協力していくための課題について、今日は話をしてください、と続けました。

(さらに…)

iSummit報告:ライセンスの最新議論いろいろ

今年のiSummitでは、昨年と同じ3日間の会議に加えて、ライセンスの法律的な点を集中的に議論する「法律の日(Legal Day)」が設けられました。

この中では、ライセンスのv3.0のバージョンアップを米国以外でを最初に着手したオランダから、その経験をみんなで共有するセッションが設けられたほか、ライセンスに関するいろいろな議論がされました。以下に、かいつまんでご紹介します。

(さらに…)

iSummit報告:オープン教育

iSummitでは、第1日目から第3日目まで、4つのトラックのひとつに、「オープン教育(Open Education)」のトラックがありました。iSummitのプログラムページは、いまは、iSummitの各セッションの報告ページになっていますが、こちらにあがっている要約をもとに、オープン教育のトラックを振り返ってみましょう。このトラックには、世界中から25人の「コア」なオープン教育関係者のほかに、25人ほどの人が出入りしていた、ということです。

(さらに…)

(かなり前ですが)文化庁の小委員会で報告をしました

もうすこし、普段のCCJPの活動を紹介しなくては、
ということで、かなり前になってしまうのですが、
2007年4月27日に実施された文化庁の文化審議会著作権分科会の過去の著作物の保護と利用に関する小委員会で、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンも意見表明をしました。

そのときの資料はこちら
そのときの議事録はこちらのページを、めげずに下までスクロールしていただければ見ることができます。
(せっかくの議事録なので、発言者ごとに飛べるようにしておいて下さると、とっても便利なのに…)

文責: 野口 祐子

iSummit報告:レッシグ教授の基調講演

今年のiSummitでは、初日の6月15日の夜8時から、CCの創始者でCEOのローレンス・レッシグ教授が基調講演を行いました。

まず、レッシグ教授は、2007年5月末にブラッセルで行われたCISAC主催の「著作権サミット」でのレッシグ教授とCISACのBrett Cottle氏とのディベートについて触れました。CISACは、日本のJASRAC、ドイツのGEMAなどの著作権管理団体(音楽だけではなく、出版等も含む)の上部組織で、パリに存在し、著作権管理団体間の国際的な著作物のやり取りの決済に関するルールや、著作権管理団体の世界的な政策決定などを行うところです。この20分間のディベートでは、クリエイティブ・コモンズが、無料かつ自由な作品の配布を行うことによって、著作権管理団体に所属するアーティストの経済的利益を脅かしているのではないか、といった批判がCISACからなされた、ということでした。

これに対して、レッシグ教授は、CISACは全てのアーティストを代表しているわけではないこと、CISACが我々に対して、CISACに所属するアーティストに対して「配慮」(respect)を求めるのであれば、CISACもまた、CCが代表しているアーティストに対して配慮すべきである、と反論しました。

つまり、著作権にまつわる経済には、CISACとそのメンバー組織である著作権管理団体の属する「商業的経済」(commercial economy)と、CCの属する「共有経済」(sharing economy)の二つがあることをレッシグ教授は指摘。商業的な経済活動が、お金をインセンティブとして動いているのだとすれば、共有経済は、創作に対する愛情や友人知人・社会への貢献など、非金銭的なインセンティブで動いている。そして、どのアーティストもその両方の側面を持っている(または持ちうる)し、この二つは重なり合う部分がある(cross-over)だと強調しました。たとえば、商業的経済の代表としてキャンペーンなどにも参加するブリットニー・スピアーズでも、自分の子供にはお金と関係なく歌を歌ってあげたりするだろう。逆に、CCのアーティストでも、商業的に利用される例が出てきている、と。

その後、レッシグ教授は、これからはCCも、非営利(Non-commercial)のライセンスのコモンズ証において、商業的なライセンスを得るためのリンク先を表示する機能を実装するなど、この二つの経済の橋渡しをする役割も果たして行きたい、と語りました。

そして、その後、CCの活動が世界中で普及を見せてきていること、各地に様々なリーダーが新しく生まれ、CCの活動を展開し始めていることを心強く感じ、いままでにすでに活動している人たちも、これから参加する人たちも、もっともっと(自分の分まで)積極的に活動してほしい、そうすれば、古株(=レッシグ教授のこと)もそれをこの上なく光栄に嬉しく思うだろう、と締めくくりました。同時に、レッシグ教授は、CCのCEOとしては残るけれども、これまで著作権に関係して参加してきたほかの団体(たとえば、パブリック・ノレッジエレクトリック・フロンティア・ファウンデーション(EFF)などの理事は退任する、と発表しました。

このスピーチは、もちろん、温かい拍手で迎えられましたが、私個人は、このスピーチの後、CCにとって、ひとつの時代が終わったのかなぁ、という、感慨深い気持ちに襲われました。実は、私個人は、レッシグ教授との折に触れた会話の中で、近く、こんな日がくるだろうと、薄々感じてきたからです。

その後、レッシグ教授は、ブログのなかで、著作権問題に注力してきたこれまでの10年間に区切りをつけ、新しい10年に向かって踏み出すことを正式に宣言しました。

でも、レッシグ教授がCCを辞めるわけでもなく、ブログで著作権に関するコメントをやめるわけでもなく、来年札幌で開催されることに決定したiSummit2008には、必ず来てくださることを、私はちゃんと直接確認しました。
ということで、レッシグ教授に会いたいみなさんは、来年の7月末、札幌で会うことができます!

文責: 野口 祐子