2013年3月27日、文化庁シンポジウムでCCライセンスについて語りました

2013年3月27日に開催された文化庁の第8回コンテンツ流通促進シンポジウム『著作物の公開利用ルールの未来』において、文化庁が2007年から検討を開始していた、文化庁独自の意思表示システム(ライセンスシステム)であるCLIPシステムの公開を中止し、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)の普及を支援することを表明しました。これは、2011年度に行われた「意思表示システムの在り方に関する調査研究」の結果を受けたものです。その理由としては、調査研究の報告書に記載されているとおり、(1)検討を始めた2007年頃と比較して、2012年時点で世界中で爆発的にCCライセンスの普及が進んだこと、(2)CLIPシステムの主な利用者として想定していた教育機関や公的機関においてもCCライセンスの採用が世界的に進んでいること、(3)完全ではないものの代替可能な優れた仕組みが普及したことで、必ずしも行政機関が自ら意思表示システムを構築することが不可欠とはいえない状況になったこと、などが挙げられています。

文化庁著作権課の山中弘美 著作物流通推進室長は、シンポジウム上で、「今後は、CCライセンスなどの民間の意思表示システム、パブリックライセンスの仕組みとの連携・協力を視野に入れ、引き続き検討を行っていく。」と述べ、今後は、政府や地方自治体などの公的セクターでのCCライセンスの採用や、民間における普及推進などの形で支援するとコメントしてくださいました。

このシンポジウムでは、CCライセンスの基本的な考え方から、世界における最先端事例まで、CCの現在を報告してほしい、とのことで、40分ほどいただいて、CCJPの常務理事の野口祐子が活動報告をさせていただきました。
そのときの発表資料はこちらです(Creative Commons Now 20130327(PDF), Creative Commons Now PPT 20130327(PPT))。

当日のシンポジウムの様子は、ニコニコ生放送の文部科学省チャンネルシンポジウムページでご覧になれます。後日YouTubeにもUPされるとのことでした。

今からちょうど10年少し前にCCの活動が米国で始まり、日本でも多くのボランティアの方々や寄付を下さった多くの方々の熱意や善意に支えられて、CCJPは地道に活動をしてきましたが、こんな風に文化庁が後押ししてくださるときが来るとは思っていませんでした。最初の頃から関与してきた私としては、とても感慨深く思います。これはまさに、この日までいろんな形で活動を支えてくださったCCJPの仲間や支援者の皆様のおかげです。心から、本当に、どうもありがとうございます!

今年は、まさに、日本政府の持っている情報やデータの公開にCCライセンスが採用されるか?という局面でもCCライセンスが議論される年になると思います。このシンポジウムでの文化庁の意見表明が、日本政府のCCライセンスやCC0という著作権放棄宣言の採用の動きを後押ししてくれるといいなぁと思っています。

これからも、CCJPはがんばって活動を続けていきます。引き続き、応援をよろしくお願いいたします!

(文責:野口)

Open DATA METIサイトでCCライセンスを採用

政府の持っている情報(データや著作物など、ありとあらゆる情報)を広く公開して国民に活用してもらい、経済活性化につなげていこう、また、同時に行政の透明化を図ろう、という理念から、政府情報をオープン化して、インターネット上で二次利用可能な形で公開する動きが世界中で始まっています。欧米では特に、税金を払って作られた政府のデータは、もともとは国民のものではないか?そうだとすれば、国民に還元して当然ではないか?という意識がとても高いため、ビックデータ時代の到来を背景にしてこのような動きが高まってきたのは、とても自然なことかもしれません。

こうした取り組みは、オープンガバメント、オープンデータなどと呼ばれることが多く、欧米をはじめ世界中に例があります。たとえば、2009年12月に米国のオバマ大統領が就任後の目玉政策のひとつとしてOpen Government Initiative を発表し、2010年3月には英国のキャメロン首相が政府機関宛書簡で推進姿勢を打ち出しました。その他、フランス、オーストラリア、ニュージーランドなど、多くの国でオープン・ガバメントの動きがあり、オープンガバメントを推進する国際的イニシアチブであるオープン・ガバメント・パートナーシップ(Open Government Partnership)の参加国や、オープンデータの提供ウェブサイトのリストなどを見るとその広がりが伺えます。こうした世界的な潮流の中で、CCライセンスの政府や公的機関による利用例についても30ヶ国を超える国での利用が報告されています。

日本でも、2012年7月に「電子行政オープンデータ戦略」がIT戦略本部で打ち出され、現在その具体的な内容について電子行政オープンデータ実務者会議で議論が行われています。この動きと並行して、いくつかの省の中でも具体的な取り組みが検討されています。

と、前置きが長くなってしまいましたが、今回ご紹介するのは、この日本におけるオープン・ガバメントの動きの中で、経済産業省の取り組みです。経済産業省の取り組みは、主に公共データWGで議論されていますが(筆者も委員の一人です)、まずは、モデルケースとしていくつかのデータを公表してみよう、ということになり、下記の経済産業省のオープンデータサイト(Open DATA METI, http://datameti.go.jp/)で統計データと白書データが公開されました。

統計データには、CC表示ライセンスが、白書データにはCC表示-改変禁止ライセンスがつけられています。CCライセンスは、上記でもご紹介したとおり、すでに世界中で広く使われているライセンスですので、今後の世界規模でのビック・データの動きも視野にいれて考えた場合、日本でもCCライセンスを採用してくださったことはとてもよい動きだと思います。

なお、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスは著作権に関するライセンスですので、著作物ではないもの(統計データなどの数値がその代表です)についてまで及ぶものではありません。(Open DATA METIサイトの利用規約も、「当サイトの内容(掲載されている情報を含む。)に存在する著作物の著作権は注があるものを除いて、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス 表示 2.1(http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/)のもとでライセンスされています。」と記載されていますので、著作物ではないものには適用されないということだと思います。)

白書については、改変禁止がついている点は今後の課題だと考えています。この点は、公共データWGの第4回会合でも取り上げて議論しましたが、経済産業省としては、不正確な引用などで誤解を招く利用をされた上で経済産業省の名前を使われることに対して警戒していることが、改変禁止を利用条件とした主な理由であるとのことでした。公共データWGでは、私も含め多くの委員から、改変を許容したほうが翻訳や要約など正しい二次利用が促進されるため望ましい、不適切な利用への対策は別の方法で検討すべきだとの意見が出されました。私としては、この点は、基本的には第三者が検証し指摘することで訂正されていくことで対応すべき問題だと考えています。

2013年はオープンガバメントにとって大切な年になると思います。このブログでも出来るだけ発信しますが、皆様に是非興味を持っていただければ嬉しいです。

(文責:野口)

国立情報学研究所が成果物をCCライセンスで公開

国立情報学研究所が開発している情報教育教材「ヒカリ&つばさの3択教室シリーズ」のウェブサイトが、このたびリニューアルされました。

「ヒカリ&つばさの3択教室シリーズ」は、ウェブブラウザ上で動作する、インタラクティブな学習コンテンツです。現在公開されている2種類のコンテンツのうち、「ヒカリ&つばさの情報サバイバル3択教室」がCCライセンス(表示—非営利—改変禁止)の条件に基づいて利用可能となっています。

大学生の会話によって展開するストーリーを3択形式で進めていくことで、情報セキュリティに関する知識が自然に身につくように設計されており、すでに各種教育機関等における情報教育教材としての活用が進んでいます。ぜひ一度、ご覧ください。

第5回CCサロン:「建築・都市におけるソーシャルデザインの可能性」開催のお知らせ

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クリエイティブ・コモンズ・ジャパン(CCJP)による、オープンカルチャーに関する新しい対話の場/学びの場である「CCサロン」第5回「建築・都市におけるソーシャルデザインの可能性」を開催いたします。

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0021世紀に入り、日本では、人口減少・高齢化と経済停滞による財政上の問題を前に、公共建築や都市計画の設計のあり方が変容を余儀なくされている。2040年には空き家率が40%に達することや、現在の建築物の床面積を3,4割に圧縮しないと維持することができなくなる等の研究・報告がなされるなかで、これまで構築されてきた既存の公共建築や社会的インフラ等のリソースをどう有効再利用または縮小していくか?これらは公共建築に特有の問題なのか?それとも商業施設や戸建ての住宅にも適用可能なのか?
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00一方で、インターネット/デジタル技術の発達により、建築や都市計画の設計における技術的・データベース的なインフラは整いつつあり、それをベースにして、よりプロセスをオープンに透明化・可視化する集団的設計のあり方も模索されるようになった。そして、それは政府や教育機関の情報を市民に対して公開・透明化するという、オープンガバメント・オープンデータという世界的な潮流とも整合しているように思われる。そのような流れのなかで、建築のデザインとクライアント・住民の要求のバランスをいかに図っていくのか?
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00今回のCCサロンでは、日本社会の縮小をポジティブに捉え直す「列島改造論2.0」を構想し、「公共建築から考えるソーシャルデザイン・鶴ヶ島プロジェクト」なども行っている建築家の藤村龍至氏、そして、オープンガバメント・データの専門家であり、『情報社会と共同規制』などの著書でも知られる生貝直人をゲストに、集合知的な建築、都市計画、そして(ソーシャル)デザイン等の可能性をオープンガバメント、オープンデータといったオープン化の流れの中で多角的に議論してみたい。
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【開催概要】

日時:2013年2月3日(日)16:00~18:00

場所:loftwork Lab

東京都渋谷区道玄坂1-22-7 道玄坂ピア10F

地図: http://www.loftwork.jp/profile/access.html

ゲスト:藤村龍至(建築家)、生貝直人(博士(社会情報学)、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教)

モデレーター:ドミニク・チェン(CCJP理事)

【入場料・申込方法】

入場料:1,500円(including 1 drink)

申込み:こちらに入力お願いいたします。

【プロフィール】

■藤村龍至(建築家) 1976年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2005年より藤村龍至建築設計事務所主宰。2010年より東洋大学専任講師。2007年よりフリーペーパー『ROUNDABOUT JOURNAL』企画・制作・発行。2010年よりウェブマガジン『ART and ARCHITECTURE REVIEW』企画・制作。

建築家として住宅、集合住宅、オフィスビルなどの設計を手がけるほか、現代の建築、都市に関わる理論を発表し、建築系、思想系の専門誌などに寄稿を行う。建築や都市に関わるテーマでフリーペーパーや書籍、シンポジウム、トークイベント、ウェブマガジンの企画・制作・編集、展覧会のキュレーション等、メディア関連のプロジェクトを数多く手がける。近年は、公共施設の老朽化と財政問題を背景とした住民参加型のシティマネジメントや、日本列島の将来像の提言など、広く社会に開かれたプロジェクトも展開している。

主な建築作品に「BUILDING K」(2008)「東京郊外の家」(2009)「倉庫の家」(2011)「小屋の家」(2011)「家の家」(2012)。主な編著書に『1995年以後』(2009)『アーキテクト2.0』(2011)『3・11後の建築と社会デザイン』(2011)『コミュニケーションのアーキテクチャを設計する』(2012)。主なキュレーションに「超都市からの建築家たち」(hiromiyoshii, 2010)「CITY2.0」(EYE OF GYRE, 2010)「超群島 -ライト・オブ・サイレンス」(青森県立美術館, 2012)

■生貝直人(博士(社会情報学)、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教 1982年埼玉県生まれ。博士(社会情報学、東京大学)。2005年慶應義塾大学総合政策学部卒業、2012年東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。情報・システム研究機構融合プロジェクト特任研究員、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教、東京藝術大学総合芸術アーカイブセンター特別研究員、特定非営利活動法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事、総務省情報通信政策研究所特別フェロー等を兼任。

専門分野は日米欧の情報政策(知的財産、プライバシー、セキュリティ、表現の自由)、文化芸術政策。『情報社会と共同規制』により第27回テレコム社会科学賞奨励賞受賞。

「サウンド&レコーディング・マガジン」に、特別企画『 Creative Commonsの使い方』が掲載されました

2012年12月15日発売のリットーミュージック「サウンド&レコーディング・マガジン」 2013年1月号に、特別企画『Creative Commonsの使い方』が掲載されました!

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■特別企画
Creative Commonsの使い方
国際的非営利組織であるクリエイティブ・コモンズ(以下CC)が提唱する“CCライセンス”とは、現行の著作権法をベースにした著作権ルール。作品の作者が、自ら“この条件を守れば、私の作品を自由に使って良いですよ”という意思表示をするのに用いることができる。アメリカの雑誌『WIRED』で小山田圭吾らが参加したコンピレーション『CCCD』を付録としたり、ナイン・インチ・ネイルズが『Ghost I-IV』『Slip』をCCライセンスで発表したり、坂本龍一らが原発燃料の再処理工場の稼働に反対するキャンペーン「StopRokkasho」の楽曲をCCライセンスで公開したりと、音楽ファンでもその名を聞いたことがある人は多いはず。しかし、CCライセンスがクリエイターにとってどのようなメリットがあるのかをはっきりと認識している方はまだ多くないのではないだろうか。ここではCCライセンスの概要や実際の使用法に加え、CCを活用したネット・レーベルやWebサービスを紹介。インターネット時代に最適化された著作権の在り方について、あらためて考察していく。

◎Part 1:CCライセンスとは?
インタビュー|ドミニク・チェン

◎Part 2:CC 徹底活用法
SoundCloud/CC Mixter/Indaba Music

◎Part 3:CCの新たな取り組み
分解系レコーズ/Grow!

http://www.rittor-music.co.jp/magazine/sr/12121001.html

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初音ミクがCCライセンスを採用!

クリプトン・フューチャー・メディア社(以下「クリプトン社」)が提供する人気キャラクター「初音ミク」その他キャラクターがCCライセンスに対応しました。

Hatsune Miku / Crypton Future Media inc. / CC BY-NC

クリプトン社は、これまでもキャラクターの利用許諾を希望するユーザーに対し
て、「ピアプロ・キャラクター・ライセンス(PCL)を提供し、創作の円滑化を
図ってきました。
一方、「初音ミク」をはじめとするクリプトン社キャラクターの認知度が国外で
も高まってきたことから、ライセンスのグローバライゼーションに取り組み、CC
ライセンスの対応を選択したとのことです。

今後、クリプトン社のキャラクター公式画像については、PCLとCCライセンスの
デュアルライセンスの適用となり、ユーザーは使いやすい方を選択することがで
きます。

これにより、今後、世界中のユーザーやクリエイターにより、どんなミクが生み出されるのか、楽しみでなりません!

2012年12月12日に緊急シンポ「TPPの交渉透明化と、日本の知財・情報政策へのインパクトを問う!」を開催します

2012年12月12日に、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンが参加しているTPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラムでは、当フォーラムのキックオフ・公開シンポジウム「TPPの交渉透明化と、日本の知財・情報政策へのインパクトを問う!」を開催いたします。この重要な問題を皆様で一緒に考えるため、ぜひご参加ください。

登壇者(順不同、敬称略):
赤松健 (漫画家、Jコミ代表取締役)
吉見俊哉 (社会学者、東京大学大学院情報学環教授)
野口祐子 (弁護士、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン常務理事)
八田真行 (駿河台大学経済学部講師、MIAU幹事会員)
渡辺智暁 (国際大学GLOCOM准教授、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン常務理事)
*司会 福井健策 (弁護士、日本大学芸術学部客員教授、thinkC世話人)
日時: 2012年12月12日(水) 18時~20時30分 (開場:17時30分~)

場所: 東京大学本郷キャンパス 情報学環・福武ホール (B2F 福武ラーニングシアター)

http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access.html

参加申込: 入場無料。事前予約制。
以下のサイトのフォームよりお申し込みください。
http://thinktppip.jp/

このシンポジウムの様子は、以下でネット中継の予定です。
MIAU Presents ネットの羅針盤『TPPの交渉透明化と、日本の知財・情報政策へのインパクトを問う!』 – ニコニコ生放送
http://live.nicovideo.jp/watch/lv117939659

なお、ハッシュタグは #tppip です。

主催:
特定非営利活動法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
https://creativecommons.jp/
thinkC(著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム)
http://thinkcopyright.org/
MIAU(一般社団法人インターネットユーザー協会)
http://miau.jp/
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【12/5】CCJP×Recode TALK SHOW「IMAGE / LICENSE / ORIGINAL 」開催のお知らせ

TALK SHOW「IMAGE / LICENSE / ORIGINAL 」

TALK SHOW「IMAGE / LICENSE / ORIGINAL 」

CCJPは、ビジュアルレーベルRecodeと共に、インターネット上で発表されるイラストの著作権をテーマにしたトークショウ「IMAGE / LICENSE / ORIGINAL 」を、12月5日、ソーシャルTV局「2.5D」にて開催いたします。

このトークショウは、
インターネット上で生まれ、流通する創作物の著作権についての勉強会です。主にネットイラストの製作者などをターゲットにしたレクチャーを展開し、創作物をいかに管理し守れるのか、またいかに発展させていくことができるのかを探ります。 著作権のシステムを理解と、 CC ライセンスなどの利用を視野に入れた議論を展開します。

モデレーターはHouxoQue(美術家)、出演は大楠 孝太朗(Recode)、TOKIYA(イラストレーター)、虎硬(イラストレーター)、八田モンキー(KAI-YOU, LLC)、永井幸輔(クリエイティブ・コモンズ・ジャパン)でお送りいたします。

インターネットでの表現を実践しているアーティストの声が聞ける貴重な機会です。是非ご観覧&ご視聴ください!

http://2-5-d.jp/schedule/20121205/

TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラムで提言を行いました

すでにTwitterなどでご存知の方も多いかもしれませんが、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンでは、以下のとおり、「TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム」の提言を共同でリリースしました。

TPPへの参加の是非は日本の経済全体にかかわることで、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンの使命を超えるものであることから、TPP自体への賛成・反対の意見を表明するものではありません。

しかしながら、その中に含まれている知的財産条項は、日本の著作権法に大きな影響を及ぼすものであり、特定の産業ではなく国民全体に大きな影響のある国民的イシューであるにもかかわらず、その内容は国民にまったく公開されていません。もしも、政府がTPP交渉に参加する場合、その交渉内容は合意に至るまで一度も国民に公開されないままで進められる危険性もかなり高いといわれています。クリエイティブ・コモンズ・ジャパンは、そのような秘密交渉に強く反対します。

また、TPPは知的財産だけでなく多数の分野にまたがる条約であるため、ほかの分野における利権を守るための取引材料として、知的財産条項については日本政府が妥協してしまう可能性も否定できません。そのような事態になれば、まさに、国民が毎日の生活において直接影響を受ける法律の内容について、国民の関与なしで、しかも、日本にとって必ずしも良いとはいえない知的財産権の内容を条約により押し付けられてしまうことになりかねません。そのようなことが起こらないようにするためにも、交渉内容を公開し、国民の議論を経たものにすることがとても大切だと考えます。

以下に、提言の本文を転載します。私たちは、提言に賛同してくださる方を募っています。賛同してくださる方はこちらからお名前等のサインアップをお願いいたします。

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TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム 提言

特定非営利活動法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
thinkC(著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム)
MIAU(一般社団法人インターネットユーザー協会)

1 野田政権は、TPPへの参加方針を固め、来る総選挙では交渉参加の是非が最大の争点になると予想されています。

しかし、肝心のTPPの内容はほとんど情報開示がされず、私たちは内容を知らされないままに参加の是非を問われています。TPPは秘密協議ですから、交渉に参加すれば国民に情報がもたらされる、ということもありません。

このフォーラムは、TPP自体についてはニュートラルです。ただその密室性と、漏れ聞こえる知的財産権条項の内容には 強い危惧を抱きます。仮に伝えられるような内容のまま日本が加入することになれば、豊かな文化の創造と情報の流通は委縮し、この国の未来を担う情報・文化 セクターを弱体化させ、コンテンツ市場でも日本を輸入超過大国の現状に固定化しかねないと考えています。

そこで私たちは連名にて、TPPの公開交渉化を強く求め、仮にそうならない場合、少なくとも知財条項をTPPの対象から除くことを参加条件にするよう、政府に求めます。

TPPへの加入の是非は、疑いなく日本の文化・社会・経済のゆくえに大きな影響を及ぼします。私たちは今後、公開のフォーラムを開催し、上記呼びかけへの賛同者を募り、同様の危惧を持つ海外の団体と国際的に連携し、来る総選挙でのTPPの透明化・知財政策の問題意識についての候補者の見解を広く伝えていく予定です。

2 TPPは秘密協議ですが、知的財産をはじめ幾つかの章については米国提案が 流出しています。米国提案は米国有力NGOのHP上で公開されており、その内容をめぐって国際的な論争を招いています。TPP協議でも、米国とニュージー ランド・マレーシア・チリなどが知財条項を巡って激しく対立中と伝えられ、もはや知財条項はTPP成立の最大の障害とも考えられるようになりました。

流出文書の内容は、福井健策弁護士による抄訳解説が 公開されているので、詳しくはそちらをご参照ください。要約すれば、そこで求められていることは、①著作権保護期間の大幅延長、②被害者の告訴なく著作 権・商標権侵害を起訴・処罰できるようにする「非親告罪化」、③知的財産権侵害の際に高額の賠償請求を可能にする「法定賠償金・3倍額賠償金制度」、④真 正品の並行輸入禁止、⑤DRMの単純回避規制、⑥反復侵害者のネット接続の強制解除(例えば「3ストライクルール」など) 、⑦(⑥を含む)米国型のインターネット・プロバイダー責任の導入 、⑧特許が切れた医薬の製造を一定期間困難にする「ジェネリック医薬品規制」、⑨医学的な診断・治療方法の特許独占化、⑩(遺伝子組み換え種子などを含 む)植物・動物特許、など多様なメニューであり、「知財ルールの強化・アメリカ化」と要約できるものです。各国で導入されれば、知財の輸出大国である米国 産業界には有利なものばかりでしょう。とりわけ、著作権の観点では、米国流の権利強化の側面だけが導入され、米国に存在している一般的なフェア・ユース例 外規定などの、適正な著作物の利用を促進する例外規定や免責規定が導入されなければ、著作物の利用の面でも米国のみが有利な立場に立つことになる、という 懸念もあります。現在、⑩を除く全てのルールは日本になく、仮に導入されれば我が国の社会・文化に大きな影響を与えることは確実です。

3 こうした個別のルールにはそれぞれ賛否があるでしょう。ただ問題は、(知財以外の20分野も同様ですが)そうしたルールが国際的な秘密交渉で一部の関係者によって決められ、かつ、条約上の義務として長期固定されることです。

知財の分野では国際条約は長く公開協議が原則でした。しかし、各国・各界の対立が先鋭化するにつれ、米国などの主導で秘密協議の傾向が強まっています。去 る6月には、海賊版対策の国際条約「ACTA」が、ヨーロッパで200都市以上で市民デモが起きるほどの苛烈な反対を受け、欧州議会で478対39という大差で否決されています。その際にも、海賊版対策への反対というよりも、その密室性や曖昧さが激しく批判されました。

また、この夏には日本でも、秘密裡に準備され、議員立法でほとんど実質審議なく可決成立した「ダウンロード刑罰化」がネットユーザーはじめ各界の激しい批判を浴びたのは記憶に新しいところです。

確かに、知財・情報のルールは今や国民が等しく当事者となるものであり、そのためしばしば激しい論争を招きます。しかし、そうであればこそ、オープンな徹 底した議論からルールを築き上げるほかないと私たちは考えます。そしてそのルールは、見直し・やり直しの可能なものであるべきです。

また、「交渉に参加した上で国益にそってTPPの是非を判断する」というのは一見正論です。しかし、その正論が成り立つ前提もまた、公開の協議であるはず です。秘密協議であれば、膨大な交渉項目について一部の関係者だけが「国益は何か」を判断して取捨選択し、国民には実質的な検討の機会が与えられません。 結局、国民は最後の国会審議で、政府がすでに交渉済みのパッケージ全体を見せられるだけになるのです。これでは、民主的なかたちで国益をふまえたTPPの 交渉を行うことは不可能ではないでしょうか。

しかも、条約は国内法に優先します。TPPで知財条項を受け入れれば、以後はその知財条項を遵守することは国際的な義務となり、変更できなくなります。こ れでは、社会の変化に応じ、人々のニーズや国益を踏まえて、日本にとって最善の情報のルールを作り直していくことはできません。

4 TPPの秘密性と知的財産権の面には、現在各国でも批判が高まっています。米国有力NGOの呼びかけで、12月1日・2日には、各国の団体・アクティビストのネットワーク会議がニュージーランドで開催されます。本フォーラムのメンバーからも3名が派遣されます。その内容は現地からも逐一報告し、また、その結果を踏まえて12月上・中旬には公開フォーラムを開催する予定です。

私たちは、豊かな文化・情報の創造とそれへの人々のアクセスを守り、次世代に残すため、TPPの公開協議化(公開協議化が実現しない場合の知財条項の除外)と、知財条項の問題点を訴え続けます。

特定非営利活動法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
https://creativecommons.jp/
thinkC(著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム)
http://thinkcopyright.org/
MIAU(一般社団法人インターネットユーザー協会)
http://miau.jp/

CC 10th Anniversary Party!!

CC 10th Partyの特設ページがオープンしました!

https://creativecommons.jp/cc10/

当日のタイムテーブルや参加予約方法などをご紹介しています。ぜひ、皆様お誘いあわせの上お越しください。

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2012年12月、クリエイティブ・コモンズ(CC)が誕生から10周年を迎えます。そこでCCに関心を持って下さる日本の皆さんをお誘いして、アニバーサリーイベントを開催します!

当日は日本でCCライセンスを活用したり、オープンな創作活動を行っている様々なアーティスト、クリエイターの方々をお招きし、音楽、トークセッション、 アートパフォーマンス等のライヴや、CCライセンスを実際に体験できる参加型企画など、盛りだくさんな内容を予定しています。

CCライセンスで繋がるたくさんのみなさんと一緒に楽しんで、11年目に向かうクリエイティブ・コモンズの更なる活動にぜひ参加してください!