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連邦政府から資金提供された研究へのパブリック・アクセス化を支援する行動を

今月初旬、Federal Research Public Access Act (FRPAA)が両党の支持とともに米国の上院・下院に再提出されました。SPARC(The Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition)によると、この法案は“連邦機関に対し、査読雑誌に掲載されてから6ヶ月以内に公的支援を受けた研究のうち、結果的に600億米ドル以上の支援が報告された記事に、オンラインからアクセスする機会を国民に与えるよう要求しています”。この法案が可決されれば、農務省・エネルギー省・NASA・国立科学財団などの機関を含む、米政府から資金提供された研究にまで、現在の(より短い差し止め期間の)*NIH方針(NIH Public Access Policy)が影響を与えることになります。ちなみにFRPAAが初めて提出されたのは2006年のことです。

Research Works Actとは異なり、FRPAAは国民が支払った税金によって援助された重要な科学・学術調査へのアクセスを保証しています。クリエイティブ・コモンズは先日、ホワイトハウスに対し、税金から援助された研究は直ちに・無料で・理想的にはCC‐BYのように広いダウンストリーム(ネットワークで上流の通信機器から下流へのデータ) 使用権を表すオープン・ライセンスのもと、オンラインで公開するよう求める文書を作成しました。それ以前のNIH方針のように、FRPAAは連邦税金で資金提供された科学研究作品に対しオープン・ライセンスの利用を要求してはいませんが、研究へのパブリック・アクセスを増加するための重要なステップであることには変わりません。

また、SPARCが行動指針を公表しました。この中では、FRPAAを支持するにあたって有効な行動がいくつか示されています。ブダペスト・オープン・アクセス・イニシアティブ(研究文献へのオープンアクセスに関連した指針について述べられた声明書)が10周年を迎える今年、税金が支払われ、教育基盤ともなっている研究に対する国民のアクセス支援を表明しましょう。

*NIH方針ーアメリカ国立衛生研究所(NIH)から資金援助された研究結果に対し、NIHが運営するPubMed Centralとよばれるオープン・アクセス・データベ−スに登録することを義務づける法律。

原文:Act now to support public access to federally funded research
http://creativecommons.org/weblog/entry/31587
公開日時:2012年2月14日
BY Timothy Vollmer (Policy Coordinator)

カリフォルニア大学サンタクルーズ校図書館がCCを導入

カリフォルニア大学サンタクルーズ校図書館は、手引き・How to情報などのコンテンツを二次利用したいとのリクエストに応え、全てのコンテンツに対しクリエイティブ・コモンズ(CC-BY)ライセンスを採用することを決定しました。

同図書館の学術コミュニケーション役員であるKatie Fortney氏は言います。「私たちの多くは、書いたり教えたりする中でクリエイティブ・コモンズ・ライセンスのつけられた資料を利用したいと思っています。ですから、私たちにとって今回の決定は当然のことでした。」「また多くの図書館の中でも、私たちが著作権や技術的な問題に注意を払っているという事実を、人々に知ってもらいたいと考えています。」

図書館は、CCライセンスについて、CCライセンスがついたコンテンツと非ライセンスのコンテンツ、そして許諾を得たものや*フェアユースの範囲内で使用されるもののみをカバーするものであると言及しています。

規約:

表示 3.0 非移植(CC‐BY) — 原作品のクレジットを表記すれば、誰でも頒布・リミックス・微調整・追加・営利目的での利用さえも可能です。頒布する場合は“カリフォルニア大学サンタクルーズ校図書館”のクレジットを表記する必要があります。詳細はこちらクリエイティブ・コモンズのウェブサイトをご覧下さい。

対象となる事項: 図書館職員によって書かれたサイト(library.ucsc.edu)の文章も、ほとんどが上記にあてはまります。基本的に、CC-BYアイコンを右下隅に見つけた場合はそうと考えて下さい。いくつかの模範は、文献レビューの記述リサーチを始めるにあたっての手引きとなり、ユニークな所蔵品を説明する手引きとなるでしょう。

対象とならない事項: 図書館が保持していないコンテンツ(第三者によるライセンスがつけられたデータベース上の記事など)・写真、そして作品自体にライセンスを伴わない画像。また、CC-BYのアイコンを含まないデジタル特別コレクション作品。

*フェアユース: アメリカ合衆国の著作権法において規定されている、著作権者の許諾がなくても、公正な利用であれば、作品利用が可能であるとするもの。公正な利用かどうかは、「利用の目的・性質」「利用された作品の性質」「利用された作品の量と実質」「利用行為が利用された作品の潜在的市場や価値に与える影響」等を考慮して判断する。

原文:UC Santa Cruz library choose Creative Commons
http://opensource.com/life/12/2/uc-santa-cruz-library-chooses-creative-commons
公開日時:2012年2月6日
BY Ruth Suehle

(このCCJPによる翻訳記事はCC:表示-継承 非移植3.0ライセンスで公開しています)

あなたの街で、オープン・ガバメント政策が採択されるには

Image by opensource.com

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ローリー(ノースカロライナ州)-市議会はオープン・ソース政策を採択しました

このたび、ローリー市議会は今月7日、オープン・ソース・ソフトウェアやオープン・データの利用の促進を目的とした、オープン・ソース・ガバメントを採用する決議を満場一致で採択しました。 目標達成までのプロセスにおいて、この決議は所有権を主張できるソフトウェアと同じフィールドに、オープン・ソース・ソフトウェアを置くという内容を含んでいます。さらに、市が提供する利用可能なデータを保管するオープン・データ一覧も設置されます。

ローリー市はオープン・ガバメント政策を採決した最初の都市というわけではありません。しかし、ローリー市以外の今後に続くその他の都市がオープン化に向けた決議をより迅速に可決する手助けとなる詳細な計画・指針を示したという点では、おそらく初めてのものでしょう。

オープンソース政策の採択にとって、最も大きな障害は、市議たちにオープン・ソースとは何かを伝えることです。ここで指摘しておかなければならないことは、ソフトウェアがどのようにオープン・ソースの発展モデル、オープン・ソース・ビジネスやライセンス構造に利用できるかという話ではありません。オープン・ソースの基本である: 透明性・協調性・能力社会・ラピッドプロトタイピング(迅速に試作まで移る製作方法)についてお話しています。時折、公共政策は共有といった基本的なことすら欠くことがあるので、このことは重要になってきます。

今回の解決案がローリー市議会テクノロジー&コミュニケーション委員会によって採決された今年1月末、オープン・ガバメント支持者たちは胸の高鳴りとともに、これについての詳細を知りたいと感じました。彼らは決議だけでなく、どのように他の都市対し、これを模倣するよう提案する力をもったプロセスか知りたかったのです。

そこで、テクノロジー&コミュニケーション委員会議長である審議官Bonner Gaylord氏に、今回の採択までのプロセスについてのお話を伺いました。彼はオープン・ソースの精神のもと、喜んで今回の採決成功理由と直面した課題について話してくださいました。みなさんの住む地域の自治体で、オープン・ソースを提唱する手助けになれば幸いです。

Q.なぜローリー市はオープン・ガバメント政策を遂行したのですか?

A.ローリー市は、完全に透明でオープンな理想的な政府の構造の延長としてオープン・ソースを追求しています。一流の民主共和国には、常にその設計の中核としてオープン・ソースの枠組みを有していました。民主共和国の組織図は次のとおりです。: トップに立つ市民が選出議員を雇う。

そこで選出議員は全てを運営するため、スタッフを雇います。この組織構造において、市民は組織内で起こる全てを見ることができる「上司」にあたります。つまり、(時にそれほど明らかでない場合もありますが)目に見える範囲の外で、政府は可能な限り(「上司」である)市民に多くの情報を与え、オープンで透明性を高くするよう尽力すべきなのです。

Q.なぜその他の都市もオープン・ガバメント政策を実行すべきなのですか?

A.以下にその理由を記します。

  • オープン・ガバメント政策は、「上司」である市民に対して、政府が政府としての仕事をこなしつつ、市民からのニーズに応えるために尽力している事を証明するものだからです。
  • データとプロセスを公開して初めて、「上司」である市民から生まれる有益な行動・提案の可能性が開けます。
  • 公開行為は、市民に責任感と歓迎の意をもたらします。責任を感じ、それに対しプライドを持つ事は、市民参加と彼らの満足感を高めるでしょう。

Q.どのように市は政策を開始しますか?

A. 選出議員、市民、政府関係者に関係なく、トランプゲームのように解決案をテーブルの上に置き、そのカード(提案)がどこへ向かうのかを追うことから始めます。

Q.IT部門からの賛同は必須ですか?

A. 政策の実行にあたり、IT部門からの賛同は不可欠です。IT部門の存在が無ければ、政策の具体的な進展は望めないでしょう。(オープン・ソースに詳しくない人々にとって)政策の枠組みを作る上で、危険な方法は非常に多く存在します。技術的な知識と戦略中止を望む気持ちがあれば、どのIT部門でもオープン・ソース構想をすぐにでも破棄することが可能です。

Q.選出議員に対しオープン・ソースとは何かをどのように説明しましたか?

A.これは簡単な言葉に言い換えることができます。ある地方公務員が「なるほど!」と感じる良い喩えは、クッキーのレシピに対してのちょっとした気持ちと似ているというものです。皆さん、おばあちゃんから長年受け継がれているクッキーレシピを1度は見た事があるでしょう。

では質問です。クッキーとクッキーのレシピ、どちらが欲しいですか?もちろん、自分自身のクッキーが作れるレシピが欲しいですよね。しかも、クルミをトッピングするなど微調整が可能で、好みのアレンジができます。オープン・ソース政策もこれと同様で、枠組みを基礎として各地方に合った必要要素を加えることが可能なのです。

以上がオープン化にとっての重要事項です。

決議とロードマップ

次にGaylord氏が語った実際の決議をご紹介しましょう。ウェブサイト上には膨大な数のサンプルが存在します。

もしみなさんの中に、お住まいの都市において決議の提案を考えている方がいらっしゃるなら、スタートポイントとしてローリー市の提案の中から1つ選んでみてください。その後、ご自身の地域に関する知識やニーズに基づき、調整するのです。これはロードマップ作りに役立ち、少なからず次のステップの計画を立てる道しるべとなるでしょう。次にどこへ向かいたいかを明確に認識することが大切です。解決案が採用されるのは素晴らしいことですが、その次段階へのビジョンが無ければ、全くの無意味なものとなります。

ロードマップ制作にあたり、その他の事例が必要でしたら以下にも注目してみてください。ローリー市の主席情報官(CIO)Gail Roper氏は、議会での発表において次のステップにも言及しています。

オープン・ソースにむけた政府の決議
(出典: http://www.raleighnc.gov/content/BoardsCommissions/Documents/TechnologyCommunications/2012/TC-Minutes-20120124.doc

決議番号. (2011) ____

オープン・ソース・システム導入の奨励およびパブリックデータへのオープンアクセスの確保により、オープン・ガバメントを創造するという市議会の意思の表明

ローリー市はオープンで透明かつ身近な政府を実現するため、テクノロジーの利用を公約しています。

ローリー市は、自由にデータを共有することで、経済発展・商業・投資拡大・市民的積極参加の機会を発展させようとしています。

オープン化規格の採用は公開情報へのアクセスなどの透明性を改善し、国民・非営利部門・民間部門をまたぐ組織間の協調性と効率を向上させました。

ソープン・ソース規格は、分散した査読と高いクオリティーを生む透明性の力を用い、高速で低コストな簡易圧縮ソフトウェアを確保します。

ローリー市は、市民と政府の双方にとって有益となる革新的な方法で、公開データを収集・組織・共有するためのソフトウェア・アプリケーションとツールを開発するため、理想的なソフトウェア・コミュニティーを推進しようとしています。

このために、現在ローリー市議会は以下の方法で対処しています。

セクション1. ローリー市情報テクノロジー部門は、業界標準とオープン・プロトコルを利用しパブリックデータを蓄積・露出させる、オープン・ソース・ライセンシング・モデルとテクノロジーでの解決を促すための提案(RFP)の仕様が含まれるオープン化システムを導入する方針を確立します。

セクション2:  ローリー市から利用可能な、オープン形式の資料カタログとしての役割を果たすウェブサイトwww.raleighnc.gov/open 内でオープンデータ・ウェブサイトを構築します。

次ステップへのロードマップ

1. オープンデータの次ステップ: スタッフの対応

  • 行政機関からの資金援助獲得を継続する
  • リソースの必要条件を明確にする
  • 管理体制モデルを作成する

2. オープン化するデータの準備

  • カタログを制作する
  • オープン・データのための方針を定める (どのデータを公開し、どのように優先順位付け・形式の設定・内部プロセス・ビジネス所有権の決定を行なうか?など)
  • カタログに載せるデータの選択
  • プロジェクトの実施
  • ローリー市内オープン・データ・コミュニティーへの取り組み

3. オープン・ソース

  • オープン・ソース・ソフトウェアの評価・選択基準に関する内部調達政策を定める
  • 将来性のあるオープン・ソース・ソフトウェアとプロトコルの一覧を制作する
  • ローリー市がオープン・ソース・ソフトウェアのプロデューサーとして携わるための構造を作る(ライセンシング・モデルやコードリポジトリなど)

4. 住民参加ーより身近なものとして認知されることを目指す

  • 市民が先導に立つコミュニティー
  • 発展途中の新しいプログラムとオープン・ガバメント・コミュニティーとのコネクション
  • 起業家のコミュニティーとオープン・ガバメント・コミュニティーとのコネクション
  • それぞれが使いやすいブロードバンドアクセスの重要性

原文: How to get your city to pass an open government policy
http://opensource.com/government/12/2/how-get-your-city-pass-open-government-policy
公開日時: 2012年2月7日
BY Jason Hibbets

(このCCJPによる翻訳記事はCC:表示-継承 非移植3.0ライセンスで公開しています)

公的資金援助を受けた研究出版・データへのパブリックアクセスについて、米国政府が行った調査への意見

昨年11月、米クリエイティブ・コモンズは同国政府の科学テクノロジー政策事務局(Office of Science and Technology Policy, OSTP)が情報要請(Request for Information, RFI)に関連した2つの事項への意見を求めているとご紹介しました。1つは連邦政府の投資をうけた学術出版物へのパブリックアクセスに対し、連邦政府はどのように管理すべきかについて意見を求めたもの。もう1つは国の税金によって資金援助されたデジタルデータへのパブリックアクセスに対し意見を求めたものです。

クリエイティブ・コモンズはこれら2つのRFIに対し意見を提出しました。以下はその要点をまとめたものです。他の複数の団体や個人の方もOSTPへ意見提出しており、それらすべてのコメントはOSTPウェブサイトで今後公開されることになっています。

出版物RFIへの意見

  • 国民は研究に対し年間何百億ドルもの資金を提供しています。連邦政府はオープンライセンス政策を制定することで、科学革新・生産力・国民が払った市民税の経済効果をサポートすることができます。
  • 政府から資金援助された研究結果から制作された学術的記事は、完全にオープンアクセスのもと発表されるべきです。完全なオープンアクセスによって、市民は研究ソースの原作者の氏名表示を行うことを除けば、他の条件に制約されることなく政府から援助された研究を即時かつ無料でオンライン利用できるようになります。
  • 完全なオープンアクセスと連帯した市民へ、その許可を与えることができる標準手段はクリエイティブ・コモンズ表示(CC BY)ライセンスの利用です。

データRFIへの意見

  • 連邦政府が政府援助による科学研究結果のデジタルデータの影響を最大限に活かしたいのならば、国民が利用可能な権利についての明確で理解しやすい情報を与えるべきです。
  • 連邦政府は政府援助された科学研究結果のデジタルデータへの無料で円滑なアクセスを国民に保証する政策を定めるべきです。研究者たちが研究結果の公開から手に入れたいと望む信望や利益の他、機密性とプライバシーに対する十分な配慮のもと、これらのデータへのアクセスは可能な限り早急に導入されるべきです。
  • 連邦政府は次の手段で取り入れ政策をサポートすることで、国民へアクセス権限を授与することができます。
  1. 研究結果のデータをパブリック・ドメインで公開する
  2. データ利用者がデータの出典や作者の氏名表示を行う条件を付する、自由度の高いライセンスのもとデータを公開する。

クリエイティブ・コモンズはこれらの目的を支援するため、CC0による権利放棄(いかなる権利も保持しない)とCC表示(CC BY)ライセンスを手段として推奨しています。

原文: Comments to the White House Inquiry on Public Access to Publicly Funded Research
http://creativecommons.org/weblog/entry/31283
公開日時: 2012年1月13日
BY Timothy Vollmer (Policy Coordinator)

PSI指令改正案に対するCOMMUNIAの反応

今回の投稿はCOMMUNIA International Association blogからの記事を翻案したものであり、Open Knowledge Foundation websiteにも同じものが掲載されています。クリエイティブ・コモンズとOpen Knowledge Foundation(OKF)はCOMMUNIAの組織メンバーです。COMMUNIAはデジタル時代に伴い、 政策立案者と共に社会におけるパブリック・ドメインに関する情報を提供し、これを支持し、専門知識や研究の提供をすることを目的としています。

欧州委員会の公共部門情報指令(public sector information Directive, PSI Directive)とは、国民による二次利用のために欧州の公共部門情報(PSI)を公開しなければならないという条件を表したもので、2003年に制定されました。PSIはデジタル・マップをはじめ天気に関するデータや交通統計をも含み、営利・非営利目的に関わらずPSIを二次利用のために公開することには多くの潜在価値(最高で1400億ユーロ)があると考えられています。欧州委員会(EC)はPSIの二次利用の増加は新たなビジネスと仕事を生み出すとして、その目的のために最終的には最初の制定から9年も経っている本指令を更新する予定です。COMMUNIA国際連合は今年1月末、ECからの提案に対する反応として 短い政策文書(PDF)を発表しました。この提案は、ブリュッセルで開催されたLAPSI会議において、OKFのDaniel Dietrich氏が熱心な聴衆に向けてプレゼンテーションしたものです。

これらの背景を少しご説明致します。2011年12月、ECはPSI指令のアップデートに関しての計画(PDF) を発行しました。Open Knowledge Foundationはすでに委員会発表の基本はカバー含してしたのですが、COMMUNIAの文書は、これらの計画は依然として改善を要すると考え、特に2つの分野に着目しました。1つ目は、指令の範囲内で公共部門情報の二次利用に対しての条件に関することで、2つ目は図書館・博物館・アーカイブで保持されているパブリック・ドメインのコンテンツに関することです。

The South Prospect of the Cathedral of St. Pauls / gallica.bnf.fr/Bibliotheque nationale de France / Public Domain

The South Prospect of the Cathedral of St. Pauls / gallica.bnf.fr/Bibliotheque nationale de France / Public Domain

公共部門情報(PSI)二次利用の条件

COMMUNIAの視点からですと、改正された指令において、公共部門コンテンツのライセンシングへの取り組み方法は不完全であって、その結果として参加各国間での不一致を生み出し、潜在的に互換性のない実装になる懸念があります。ライセンシングを扱う改正指令の条項は“基本ライセンス”について言及していますが、何が基本ライセンスと考えられるべきなのか十分に明確な説明がされているわけではなく、また何がオープン・ガバメント・ライセンスの発展を促すかということに至っているわけでもありません。ライセンスの一層の使用や制作を勧める代わりに、COMMUNIAでは、委員会が全ヨーロッパ連合をまたいで適応される1つのオープンライセンス利用を推奨するべきであると提案します。そのような(Open Knowledge Foundationとクリエイティブ・コモンズによって支持された)ライセンスは既に存在し、広範囲のデータおよびコンテンツのプロバイダーによって幅広く利用されています。

図書館・博物館・アーカイブで保持されたパブリック・ドメイン・コンテンツ

COMMUNIAは、文化遺産団体を改正指針の範囲内に含むという委員会が提案した変更事項を支持しています。PSIの二次利用そしてアクセスは、COMMUNIAの活動においても特に注目されてきた問題の1つでした。例えば、ECの指令改正案は COMMUNIA2011年1月の政策提案#13と連帯しています。 その内容は“PSI指令は、博物館やギャラリーなどの公共に設立された文化的記憶装置を含めることで、拡大される必要がある。同指令はまた、全てのPSIを万人による利用・二次利用のために制約なく自由に公開することを制定することによって強化される。”というものです。

PSI指令の範囲内に、このような内容を包含することは、市民の共有知識と文化へのアクセスを改善するでしょう。またそれと同時に、デジタル化されたオンラインの文化遺産の数も増加されるでしょう。しかし、改正指令では、 第三者が知的財産権を有さない、文化遺産団体によって保持された文書は営利・非営利のため再使用することは許可されるとする一方、文化遺産機関に保持される最も広いカテゴリー、つまり知的財産権が全く及ばないパブリック・ドメインに属する作品への取り組みはなされていません。COMMUNIAは改正PSI指令の二次利用を許諾する義務の範囲に、図書館・博物館・アーカイブによって保持されるパブリック・ドメイン・コンテンツを明確に含有することは、パブリック・ドメイン・コンテンツへのアクセスと二次利用に関して委員会の立場を強化すると考えています。

ECより提案された改正指令2003/98/に対するCOMMUNIA委員会の意見全文はこちら(PDF)からダウンロード可能です。

原文:COMMUNIA’s response to the proposed amendment to PSI Directive
http://creativecommons.org/weblog/entry/31466
公開日時:2012年2月2日
BY Timothy Vollmer (Policy Coodinator)

SACEM-FAQ

先月お知らせしたこちらの記事『フランスの著作権団体SACEMのメンバーがCCライセンスを使用できる試験的プロジェクトが始まりました』に関して、より理解を深めていただけるようFAQをご紹介したいと思います。訳注:以下、今回のSACEMの取り組みを「パイロット・プログラム」と総称します。

注記:以下のFAQは指針について大まかな情報提供を目的に、合同でSACEMとフランスCCアフィリエイトが独自に作成したものです。これらは法的助言を構成するものではなく、またそれに値するものでもありません。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの利用を決定する必要のある場合は、このFAQが一部の情報であることをご認識下さい。

私はSACEMのメンバーですが、どうすればこの取り組みに参加できますか?
非営利目的に限って作品の再頒布を許可する3つのクリエイティブ・コモンズ・ライセンスのうち、いずれかの条件であなたの作品を公開することができます(次の項目をご覧ください)。ライセンスを適用する前に、著者・作曲者・出版社から作品に対する許可を得たことを確認し、録音された作品の実演版を利用したい場合は、問題となっている作品に付随する隣接権の保持者もCCライセンスの採用に同意するか十分な認識が必要です。

全ての著者・作曲者・出版社から作品に対しての許可獲得を確認後、どの作品にCCライセンスをつけたいのかをSACEMに伝え、ライセンスを選びます。sacem.frのアカウントにログインする、もしくは次の4ステップ“CCで作品を選ぶ” に従って選択作業を行なってください。:

1) クリエイティブ・コモンズ・非営利ライセンスをつけたい作品を選ぶ。
2) 3つあるクリエイティブ・コモンズ非営利ライセンスのうち1つを選択する。
3) パイロット・プログラムの条件に同意し、
4) パイロット・プログラムの条件に同意したことを確認する。

作品に適したライセンスを選んだ後、その作品のライセンス適用応方法について指示が提示されます。ここまでのステップを終えた時点で、オンライン上で作品利用を可能にするなど、ライセンス条件に従った作品の頒布が可能になります。

自分の作品にどのクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを適用できるのでしょうか?
非営利目的での利用を許可する以下のライセンスのうち、いずれか1つを選択することができます。

  • 表示—非営利 (CC BY-NC 3.0) このライセンスは非営利目的での作品のリミックス・操作・改変を許可しています。新しい改作品のクリエイターは元作品の権利者に同意し、非営利目的で利用するという許可を得なければなりませんが、同じCCライセンスを二次的著作物にライセンスをつける必要はありません。
  • 表示—非営利—継承 (CC BY-NC-SA 3.0) このライセンスは、非営利目的であり、かつ原作品の条件と同じCCライセンスをつけて公開するのであればリミックス・操作・改変を許可するというものです。
  • 表示—非営利—改変禁止 (CC BY-NC-ND 3.0) このライセンスは3つのうちで最も制限のあるものです。クレジット(氏名・作品タイトル・URL)を表示するのであれば、作品のダウンロード・共有は可能ですが、営利目的での利用や、非営利目的であっても改変は許されていません。

なぜ3つの非営利(NC)ライセンスから1つだけを選ばないといけないのですか?

このパイロット・プログラムは、音楽作品利用者からの著作権使用料を集めるSACEMの強みと、クリエイティブ・コモンズがオープン・ライセンス条件のもと音楽の頒布を可能にしているという強みを組み合わせています。
このパイロット・プログラムの一環としてライセンスのつけられた作品に対し、SACEMは営利利用によって発生した印税を収集する働きを、後述される“混合利用”の一部に非営利目的での利用が含まれない場合に限り、行ないます。3つのNCライセンスのうち1つが適用されていれば、その条件の原作品は非営利目的で自由に利用・頒布されることができるのです。これらの作品の自由な非営利利用を許可することは作品の広いプロモーションを望む著者に対して柔軟性を与え、彼らのファンに対しては頒布やリミックスを促します。

SACEMの主目的は会員の作品利用に対する印税を集めることなので、今回のパイロット・プログラムでは作品の非営利目的の利用を扱うCCライセンスの利用に焦点を当てることが決定されました。

営利目的であると考えられるライセンス作品の使用とはどのようなものですか?
SACEMメンバーによってクリエイティブ・コモンズ・非営利ライセンスの1つが適用されている作品に対し、以下の使用が営利目的であるとみなされます(つまりNCライセンス下では許可されていない利用であり、SACEMの契約に従ってSACEMへの印税の支払いが発生します)

  • 営利目的の団体による作品利用。
  • 金銭もしくはその他の形式・理由・動機に関係なく、また受益者が誰であっても、報酬を生じさせる作品利用。
  • 利益を受ける人が誰であろうと、いかなるプロモーション活動もしくは製品やサービスの促進や広告を目的とした作品利用。
  • 放送事業体や職場・店頭・販売スペースでの作品利用。
  • レストラン、バー、カフェ、コンサート会場などの公共の場での作品利用。
  • 収益を発生させる活動の一部となる、もしくは関連する団体による作品利用。
  • デジタル・ファイル共有やその他の方法によるCCライセンス作品とその他の著作物との交換。ただし直接的・間接的は関係なく、広告や資金提供の受領、また他の著作物との交換に関連した金銭取引が生じた場合のみ。

これらの利用は今回のパイロット・プログラムにおけるクリエイティブ・コモンズ・非営利ライセンスの範囲外であり、今後ともSACEMはこれらの利用形態に対してライセンス供与を行い、それに伴う著作権料を収集します。

非営利目的の利用とはどのようなものですか?
以下の利用は権利所持者と第三者の利益に関した金銭取引・収入が発生しない“混合利用”(後述する説明をご覧ください)の範囲内で、非営利とみなされるものです。

  • ブログやウェブサイトでのブロードキャスティング
  • ファイル共有
  • クリエイティブ・コモンズ非営利ライセンスのつけられた作品のストリーミングやダウンロード
  • クリエイティブ・コモンズ非営利ライセンスのつけられた作品の宣伝用レコーディング
  • 上記のようなレコーディングのパブリック・ブロードキャスト
  • クリエイティブ・コモンズ非営利ライセンスのつけられた作品のパブリック・パフォーマンス。ただしアーティスト出演料や照明、音響、会場料などの支出が発生しないもの。
  • 会場(教会、家、コンサートホール、公共イベント、インフォーマルな集まりなど)でのコンサート
  • 路上パフォーマンス
  • セミナーや会議
  • 学校(教育目的を除く)
  • 住宅マンションや公共の場の公共BGM
  • 民間の結婚式
  • 非営利団体の施設内でのBGM

上記のリストは非営利目的利用の例として挙げたものであり、制限的なものではありません。

バナー広告のあるウェブサイトによる音楽作品の利用は、営利と非営利どちらと考えられますか?
バナーが収益を生み出す場合、もしくは実費(訳注:サーバーの稼働コストなどを指していると思われます)を補う場合、いずれの場合も営利目的と考えられます。

自分の作品が営利目的で利用された場合どうなりますか?
SACEMとクリエイティブ・コモンズは全ての営利目的の利用はパイロット・プログラムの範囲外であると合意しています。この場合、SACEMが会員に代わり、表示規定に従ってクリエイティブ・コモンズ非営利ライセンス範囲外の作品の使用形式に合わせたライセンス供与と著作権料の収集を行ないます。

非営利ライセンスの作品が、異なるライセンス作品(NCライセンス以外)と組み合わせて使われる場合(混合利用)、どうなりますか?
SACEMメンバーによるクリエイティブ・コモンズ・非営利ライセンスが適用された作品と、CCライセンスが適用されていないSACEM管理下の作品が同じ同じイベントや活動において利用された場合、著作権料を徴収します。例えば、ある非営利組織団体が(訳注:”association loi de 1901”)年1回の会合でSACEMメンバーがCC非営利ライセンスをつけた作品と、CCライセンスがつけられていないSACEMメンバーの作品を流したとします。この場合、SACEMは作品の両カテゴリーから発生した著作権料を収集する権利があります。

なぜこのパイロット・プログラムを実施しているのか?
著作者のための団体として、SACEMは会員・著者・作曲者・出版社をマネージメントし、会員間で作品を流通させるために音楽作品のあらゆる利用者から著作権料を収集します。クリエイティブ・コモンズは著者に対し、いくつかの条件が合えば作品を自由に公開することを許可するライセンス基礎を発達させてきました。これによって著者は自由なオンライン流通の利用が可能になり、ファンは作品をリミックスしたり他の作品へ統合するなど、新しい楽しみ方ができるようになりました。また、このパイロット・プログラムによってSACEMとクリエイティブ・コモンズは、非営利目的で作品流通させたいSACEMメンバーに対し、CCライセンスの利用を可能にしています。同時に、SACEMは営利目的の作品に対してはこれまで同様、ライセンス供与・著作権料収集を続けることができるのです。このパイロット・プログラムはSACEMメンバーである作者たちに、より柔軟な選択肢を与えることを目的としています。

どのくらいの期間、このパイロット・プログラムは継続しますか?
2012年1月1日から2013年6月30日まで、18ヶ月間継続されます。

パイロット・プログラムの有効期間が終わった後、CCライセンス作品はどうなりますか?
パイロット・プログラム有効期間が終わると、SACEMメンバーはパイロット・プログラムの延長が無い限り(延長は保証されていません)、追加の作品へクリエイティブ・コモンズ非営利(NC)ライセンスを選ぶことを停止しなければなりません。しかし、有効期間が過ぎた後でも、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス期間内で発行された作品は、ライセンスとパイロット・プログラムの規定に従い利用の継続が可能です。 私たちは今回のパイロット・プログラムが、SACEMメンバーに期間終了後もCCライセンスの利用を可能にするような、構造化された解決策に繋がることを望んでいます。

CCライセンスと取り消したい場合、どうすればよいのでしょうか?
CCライセンスを無効にすることはできません。CCライセンスは作者の権利が存続する限り有効です。

どうすればこの度のパイロット・プログラムの成功に貢献することができるでしょうか?
SACEMメンバーとして、このパイロット・プログラムがもたらす柔軟性を利用することが貢献につながります。私たちは、皆さんがCC:NCライセンスをご自身の作品(の一部)に採用した際の反響を楽しみにしています。ご自身の経験についてのコメント報告はCreative Commons FranceもしくはSACEMで受け付けています。
あなたがSACEMメンバーでない場合、今回のパイロット・プログラムはあなたの作品へのCCラインセス適用には何ら影響を与えません(あなたの作品に寄与した可能性のあるその他全ての権利者からの許可がある限りにおいて)。あなたが自身の作品の商業的な権利を保持し、作品の営利利用から得る著作権料を収集するSACEMの強みを活かし、更に音楽の自由流通を可能にするクリエイティブ・コモンズの強みを享受したいと思うなら、SACEMメンバーになり、いずれかのNCライセンスを利用することを検討してください。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンスにつてのより詳しい情報はこちらをご覧ください。

注記:これらのFAQは指針について大まかな情報提供を目的に、合同でSACEMとフランスCCアフィリエイトが独自に作成したものです。これらは法的助言を構成するものではなく、またそれに値するものでもありません。クリイティブ・コモンズ・ライセンスの利用を決定する必要のある場合は、このFAQが一部の情報であることを再度ご確認下さい。パイロット・プログラムについて不明な点や質問がある場合はSACEMにご連絡いただくか、パイロットのプログラムの規約をご覧下さい。

原文:SACEM-FAQ (CC Wiki)
執筆者:Paul Keller、その他 (履歴
http://wiki.creativecommons.org/SACEM-FAQ
最終修正日:2012年1月9日

ビデオ: Europeana 2011年ハイライト

これまでにもCCJPでは電子図書館ポータルサイトEuropeanaについてのお知らせをブログに投稿してきましたが、今回はこのEuropenanaより2011年のハイライト映像が届きましたのでご紹介したいと思います。

Europeana 2011 Highlights from europeana on Vimeo.

2012年になり早1ヶ月が経ちました。新年にも慣れ、来年について考え始めるこの時期、皆さんには昨年のEuropenanaの活動について短くまとめたハイライト映像をご覧頂きたいと思います。多くの新しいエキサイティングな功績を納めることのできた2011年は、Europeanaにとって多忙な1年でした。残念なことにその全てを映像にすることはできませんが、可能な限りお伝えしたいと思います。

私たちは皆さんがこの映像を楽しみ、歓び・幸せ・成功で満たされる2012年をお過ごしになることを心より願っています。

そしてEuropenanaにとっても、2012年がより良い年でありますように。今後もEuropenaにご期待ください。

原文: Video: Europeana 2011 Highlights
http://blog.europeana.eu/2012/01/video-europeana-2011-highlights/
公開日時: 2012年1月13日
BY Neil Bates (Junior Marketing Specialist)

(このCCJPによる翻訳記事はCC:表示-継承 非移植3.0ライセンスで公開しています)

UNESCOとCOLが高等教育に向けたオープン教育政策文書を発表

昨年11月、UNESCOと*Commonwealth of Learningが連帯して「高等教育においてのオープン教育リソース(OER)・ガイドライン」を発表しました。このガイドラインの目的は“政府と機関における決定権を持った人々に、体系立てられた生産・適応・OER利用への投資を促し、これらを高等教育の主流へ取り込むことでカリキュラムと教育内容を向上させ、さらにはコスト削減を勧める”というものです。

(さらに…)

Open Knowledge Foundationによる面白いパブリック・ドメイン作品発見の手引き

Bibliotheca Buloviana (Ausschnitt) / Georg Daniel Heumann / Public Domain

Bibliotheca Buloviana (Ausschnitt) / Georg Daniel Heumann / Public Domain

*Open knowledge Foundation(OKF)はオンライン上で公開されているおもしろいパブリック・ドメイン(PD)作品を見つける第一歩として、有効な手引きを発表しました。10分もあればざっと読む事ができるこの手引きには、 PD作品がどこで見つけられるか、Europeana・インターネットアーカイブ・Project Gutenbergといったウェブサイトを含むオンライン・コレクションへの便利なリンク、それに付随した説明も書かれています。また、クリエイティブ・コモンズに対して多くの言及がされており、あわせてパブリック・ドメイン・マークCC0パブリック・ドメイン・デディケーションといったCCツールに関連した簡潔な説明も書かれています。パブリック・ドメイン・レビューでの全掲載記事と同様、この手引きはCC BYのもとリユース可能です。

この機会に是非、お気に入りの作品を見つけてみてはいかがでしょうか?

*Open knowledge Foundation- 2004年にイキリスで創設された非営利団体。オープン・コンテンツやオープン・データなど含め、知識のオープン化を促進している。

原文: Guide to Finding Interesting Public Domain Works Online by the Open Knowledge Foundation
http://creativecommons.org/weblog/entry/31431
公開日時: 2012年1月25日
BY Jane Park (Communications Msnager)

オープン・コース・ライブラリーより第一期42講座が開始

昨年10月末、ワシントン州コミュニティー・高等専門学校委員会(SBCTC)は同州で多い生徒登録数を誇る81のオープン・コース・ライブラリー講座の中から、第一弾として42講座を開始しました。今回開設された以外の残り39講座も、2013年までに開始される予定です。ワシントン州議会とBill and Melinda Gates財団によって創設されたオープン・コース・ライブラリーは、国際オープン教育リソース(OER)活動に参加するとともに、補助金体制を通して制作された資料が、オープンライセンスのもと自由に利用・適応・再頒布できるよう要求するSBCTCオープン政策を支持しています。

また、全講座はクリエイティブ・コモンズ・ライセンス CC:表示3.0非移植(CC-BY)のもと公開されています。

この度開設された42講座は、以下のテクニカル形式でも利用可能です。

Green Riverコミュニティーカレッジの教師Michael Kenyon氏の生徒は、新しい数学のテキストに以前は約200ドルも支払っていました。しかし現在は教科書に20ドル払うか、それともオンラインで無料のものを使うかの選択できます。彼が使用している教科書(CC BY-SA)はPierce College Fort Steilacoomにあるコミュニティーカレッジの教授 David LippmanとMelonie Rasmussenによって書かれました。Kenyonは言います「僕たちはたくさんの教科書を見て来ましたが、その中でもこれが1番の教科書だと考える人達がいます」。

SBCTCのオープン教育政策に携わるTom Caswellは、「今回の講座はワシントンの大学生からの要望を考慮して作られました。そして世界中の人々とこれらのオープン講座を共有したいという私たちの考えも原動力となったのです。」と話します。

1つ1つの講座は、指導者・教育デザイナーや図書館員から成るチームによって校正・改善されてきました。講座資料の利用はオプションとなっていますが、既に多くの教授や学部が導入を開始しています。

学生公共利益調査グループ (PIRGs)が行なった非公式の研究によると、ワシントンのコミュニティーカレッジ・専門学校学校に通う生徒全員がオープン・コース・ライブラリーを利用した場合、1年間で約32億円(訳注:$41.6Million=4160万ドルx76.78円換算)の節約になるそうです。さらに、42講座の学部コース開発者が2011年-2012年の学期でオープン資料を使うと、約9,600万円(訳注:$1.26Million=1,260万ドルx76.78円換算)もの生徒の出費を回避することができ、これは開設した42講座の制作費約9,060万円(訳注:$1.18Million=1,180万ドルx76.78円換算)をこの学期だけで上回ることになります。「これらの節約は大学に通うワシントンの学生を助けるだけでなく、初期投資にも明らかに多大なリターンをもたらすでしょう」とう語るのは学生PIRGsへのオープンな教科書を提唱するNicole Allenです。

米国教育省報道官のJustin Hamiltonはこのワシントン州の取り組みについて、国にとって革新的であったと次のように評しました。「大学の学費を安くすることで、生徒はより多く講座を履修し、予定時期に合わせた学位取得ができます。そしてグローバル経済で成功するために用意された職場で社会人となります。これは生徒だけでなく国にとっても有益なことです。」

では最後に、オープン・コース・ライブラリーそしてOER(オープン教育リソース)の熱心な擁護者であり、ワシントン州第36地区の下院議員であるReuven Carlyle(民主党-シアトル)の言葉で記事を締めくくりたいと思います。「今日の現実に添わず、閉ざされ、高価でありながらプロプライエタリ(独占所有物)化した商業的教科書の終焉が本当に見えてきました。膨大な経費削減が求められるこの時代、オープン教育への取り組みは州を挙げて投資すべきものです。私たちはK-12(幼稚園〜高校卒業までの13年間の教育期間)と大学・専門学校教育において、いかに困難であっても、従来のコスト・モデルの現状改善に立ち向かわなければなりません。」

原文: Open Course Library Launches 1st 42 Courses
http://creativecommons.org/weblog/entry/30201

公開日時: 2011年11月2日
BY Cable Green (Director of Global Learning)